内容説明
古典はいかに再生されてきたか、古典をいかに再生すべきか。この国際シンポジウムでは、その歴史を振り返り、未来に向けて、わたしたちがなすべきことを、日本の古典を学ぶ海外の人々とともに、国際的な視野からも考えようとしたものである。
目次
1 再生する古典(古典×再生=テクスト遺産 過去文化の復興を理解するための新パラダイム;十八‐十九世紀における王朝文学空間の再興;琉球における日本古典文化の受容;翻訳にみる古典の再生―『古事記』と『日本書紀』の翻訳を中心に)
2 イメージとパフォーマンス(絵巻と『徒然草』絵注釈の間―デジタルアプローチの試みをかねて;人麿画像の讃の歌;霊媒“メディウム”としての古典―初期テレビと一九五六年の幽霊;江戸期における十二単の変遷―『筐底秘記』を中心に現代の装束に至る)
3 源氏物語再生史(『阿仏の文』から『源氏物語』へ;『源氏物語』享受史における詞の表象―色紙形の事例を中心に;樋口一葉と『源氏物語』―方法としての和歌)
4 江戸文学のなかの古典(柴野栗山の復古論―江戸幕府の儒臣と朝廷の文物;紀行文の中の古典―江戸時代女性旅日記を例に:上田秋成における“古典”語り)
5 WEBでの古典再生(古典本文をWEBに載せる―TEIガイドラインに準拠したテキストデータ構築)
著者等紹介
盛田帝子[モリタテイコ]
九州大学大学院博士後期課程修了。大手前大学准教授を経て、京都産業大学教授(日本近世文学、和歌文学)。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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