内容説明
古代中国に登場し、時にそれは「数術」とも称され、以降中国において思想的にも政治的にも重要な役割を果たすこととなる学問分野のひとつ、「術数」―。本書は、術数をめぐりさまざまな観点が提示されているなか、幅広い文化的現象を統合する用語として“術数文化”というキータームを設定する―。こうすることで文化の多面的な読み解きを可能にできないか?天文占文献二十三種解題収録。
目次
第1部 “術数文化”の世界―その成立と展開(「術数」概念をめぐる省察;陰陽五行説と数;中国の天文学―太陽の運行と蝕への理解を中心に;世宗期の天文暦算学における中国知識の受容 ほか)
第2部 “術数文化”研究の最前線(董仲舒の符瑞思想―その特徴と継承;中国兵学における五星占の理について;古代中国占術理論の検証―馬王堆漢墓帛書と銀雀山漢墓竹簡の風占の比較;稀有な「狐鳴占」に関する文献とそれに関連した問題 ほか)
第3部 東アジアにおける天文占知識の形成と伝播(天文占文献二十三種解題)
著者等紹介
水口幹記[ミズグチモトキ]
立命館大学文学部日本史研究学域教授。研究分野は日本古代史・東アジア文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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