目次
序章 忘れられつつある物語
第1章 突然のFacebookメッセージ(福井の空襲、街に息づく記憶;街の記憶を短編映画に;アメリカからのメッセージ)
第2章 知らない町、横須賀へ(朧げな街;「昭和」が残る場所;たった65年、忘れられた家族)
第3章 アメリカ・テキサスへ(偶然の、1週間の隙間;ウィリー・ネルソン;71回目の誕生日 ほか)
第4章 母を探す―「転落」と呼ばれた時代の中に(神奈川県立公文書館;神奈川の戦後と「婦人保護台帳」;大滝名店ビル、河助 ほか)
第5章 秋谷の浜辺に残っていた記憶(細く脆い糸をつなぐために;これが横須賀だよ;記者会見 ほか)
第6章 来日、母の面影を探す、洋子の旅(私は少女の時に国を出て、老女になって帰ってきたの;母に伝えたいこと;出発の家、幸保愛児園へ ほか)
第7章 映画『Yokosuka1953』(撮る者から撮られる者へ―当事者としての旅路;ハワイでの上映;意外な評価 ほか)
最終章 アメリカへ―再会(幕が下りたあとに; 「ドキュメンタリー」が消えていく; そして、アメリカへ薄れゆく記憶 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Miyoshi Hirotaka
16
戦闘が終わっても戦争は終わらず、弱みを見逃さずに弱者に襲いかかった。親族探しを請け負った大学教授が終戦直後の横須賀の深い闇に直面。米兵の暴行で授かった子を米国へ養子縁組に出した後、再会の約束を果たさずに生涯を終えた母。わずかな記憶を頼りに自分のルーツを探そうとする娘とその家族。65年の歳月が親子の間に立ちはだかる。生きねばという意志で混血孤児の宿命に向き合い、新天地での差別や性暴力に耐え、新しい家族の歴史を上書きした。自分にも母がいてルーツがあった。平凡な事実が異国で生きる者たちへの新しい寄る辺となった。2025/11/12
アメヲトコ
9
2025年7月刊。横須賀で米兵との混血児として生まれ、1953年に養子縁組によってアメリカに渡った木川洋子=バーバラという女性が、自らのルーツを辿って来日し、遠い記憶の母と出会うまでを描いたドキュメンタリー。その過程からは戦後の横須賀の語られざる過去が浮き彫りにされ、一人の人間を軸にした戦後史叙述にもなっています。この話はテレビ番組にも取り上げられ話題となりましたが、テレビマンが「いい絵が撮れた」と喜ぶなかで、これを美談としてよいのかと葛藤するところが著者の誠実さと優しさなのだろうと思います。2025/07/11
とと
2
つい最近、この本の舞台となる横須賀や秋谷を訪れたため、何気なく手にとって読んだ本。 戦後80年の節目の年に出会えてよかった。戦後に実際にあった出来事の数々。当事者やその人の子どもたちにとっては過去のことではない。自分のルーツを探す混血児洋子さんの旅。いろいろ考えさせられた。 そして、改めて平和の尊さを感じた。2025/08/17
kobayo
1
映画制作のきっかけとなるエピソードに興味を持ち映画を先に見た。その際、監督の舞台挨拶があり本出版の話もあったので手にした。より深く背景や経緯、思い等々を知りあらためて上映し続けてほしいと思った。2025/10/11
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