出版社内容情報
小江戸・川越の神社の奥には、神様がいる少し不思議なカフェがある。大切な家族(ペット)と想いが通じ、奇跡を叶えてくれる物語。
内容説明
会社から給料カットに遭い新しい仕事を探していた美乃里は、謎の男の子・ソラを助けたことがきっかけでカフェ「楓庵」で働くことになる。そこは、何らかの理由で上手にお別れができない飼い主とペットが訪れる場所。飼い主とペットは言葉を交わすことができ、お別れの準備が整えば、ペットは天国に送られる。不思議なカフェでお客様たちを見守りながら、少しずつ仕事にやりがいを見出していく美乃里。そんな中、彼女自身の心残りにも向き合う時が訪れる―。大正浪漫のお店が連なる小江戸・川越。神様がいると噂のペットカフェを覗いてみませんか?
著者等紹介
友理潤[ユリジュン]
小説家、ライトノベル作家。商業デビュー作は『太閤を継ぐ者 逆境からはじまる豊臣秀頼への転生ライフ』(宝島社)。歴史ものや青春ミステリー、異世界ものなど多岐にわたるジャンルを執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
158
人間を癒してくれる大切な存在である愛しいワンちゃんネコちゃんともいつか必ず別れの時は来ます。そんな天国へと旅立つペットと飼い主さんの最期の別れの時間に会わせて言葉もかわさせてくれるペットカフェ楓庵のお話です。7年越しの彼氏の浮気に気付きながら知らぬふりをしていたのにフラれてしまい会社からは給料カットされた若いヒロイン美乃里は謎の男の子・神様ソラと楓庵で働くことになり仕事を続ける内に次第に人として成長して行きます。動物を愛する人たちにぜひ読んで欲しい涙を誘われる愛と癒しの一冊ですよ。#NetGalleyJP2025/02/05
まる子
26
ペットを飼っている人は、もう家族同然だろう。ペットの死と、逆に飼い主が先に死んでしまい、ちゃんとお別れが出来なかった人々。「楓庵」はそんな人とペットに後悔なくお別れできる招待状制のカフェ。そこで働く事になった美乃里は黄泉送りの手伝いをする事に。亡くなったおばあさんの気持ちを届けるフクとおじいさんから伝言を頼まれ、後悔をー。の『伝言ふたつ』が良かった✨そんな美乃里にもある後悔があった。「桜が見たい」と言った友達。なのに…私は…。そんな彼女の後悔はどうなる?変われるだろうか?大切だからこそ「ありがとう」をー。2024/08/31
よっしー
22
未練を持ちながら生死を分かった人とペットが1時間だけ言葉でやり取りを交わすことが出来る不思議なカフェ。最初は高橋さんの「ちびねこ亭」の雰囲気に似ているなと思った部分もありましたが、途中から全然テイストが違っていました。ペットも家族の一員、普段は言葉でのやり取りが出来ない相手だからこそ、最期の場で伝えられるのであれば…と願ってしまう気持ちが良くわかります。どのお話もペットとの絆が感じられ…涙がポロリ。切ないけど、気持ちが温かくなるお話でした。2024/12/07
愛書家
6
タイトルに一目惚れでした。 ペットを飼ったことがある人ならば、この子とお話ししてみない、と妄想が常に膨らんでいるかと。 ましてや、最期の時に何を思っていたのか、誰もが興味あるかと。 そんな人たちの心を鷲掴みするような優し気な展開が愛おしく映りました。 ファンタジーが入っていますが、基本は再生物語です。 あなたはきっとこの物語に涙するーー。2024/07/09
長峰
4
いまやペットも家族の一員。その愛する家族との最後のお別れをする場所が楓庵というカフェ。そこには人間と同じように個性豊かなペットと飼い主の在り方があって。お別れの仕方もそれぞれで、でも後悔のないお別れが出来るのはいいなと思った。そしてそのカフェの店員となった美乃里の心情の変化も必要なことだった。 人と人、人とペットの縁を繋げていくカフェが本当にあればいいのに。2024/08/27