出版社内容情報
ちょっと不思議な能登を舞台とした記憶とあやかしの物語第2弾。祖母との記憶を取り戻した八重子の次なる記憶探しは―!?
内容説明
祖母との記憶を取り戻し、平穏な高校生活をおくる八重子に新たなトラブルが降りかかる。どうやら学校や商店街の人々から何か大切な記憶が失われているようなのだ。自分以外の皆に何かが起きている!?不安にかられる八重子のもとに白狐の二紫名が再び現れる。なにやら鈴ノ守神社の神様、縁さまから町で起きている怪異について相談があるようで―。ちょっと不思議な記憶と妖の物語、謎解き要素満載の第2弾!
著者等紹介
汐月詩[シズキウタ]
2018年より「エブリスタ」にて小説『妖しいご縁がありまして』を発表。デビュー作となる1巻『お狐さまと記憶の欠片』は、自身の祖母との思い出をベースに執筆されており、思い入れの深いものになっている。2021年には集英社みらい文庫大賞(第11回)で大賞を受賞しており、今後の活躍が期待される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミヤビ
21
祖母の記憶を取り戻した八重子は、町の人の大切な記憶を取り戻す為、二紫名などの妖たちと手がかりを探していく。 記憶を取り戻した八重子が、次は町の人のために奮闘していく姿に成長を感じた。記憶を取り戻すという明確な目的があるから先が気になった。こういった類の小説って大体読んでて犯人やら何やらわかってしまうけれど、犯人や記憶を取った過程が考え込まれているから楽しく純粋に読めた。田舎ならではの自然から混沌とした記憶世界などの描写が色鮮やかで情景が浮かびやすい。次巻が気になる終わり方だったから買っちゃうかも。2022/05/10
昼夜
13
自分の記憶を取り戻した八重子が今度は他人の記憶を取り戻すことに。信仰が地域に根ざした町で神社の息子という立場のプレッシャーの重さや苦悩は想像するのは難しいけど、神主の息子だからの色眼鏡が嫌であの言葉を言ってしまった気持ちと後悔は解るから次巻で修行によって吹っ切れた昴と縁さまが再会するのを見たいです。2022/04/30
まる子
5
#NetGalley 「ずっといっしょにいようね」と言う約束は果たされる事はなかった。それは本当だろうか…。嫌な記憶を封印してしまった少年と、神社の中でしか生きられない神様。お互いに言葉を交わす事ができなくなった理由を知った。しかし、またここからはじめればいいのだ。神様の言葉を彼に伝えられるのは自分しかしいない!彼らの約束は、たとえ時間がかかったとしてもきっと果たされると信じて。またここからはじめよう!かつて少年だった彼は、一歩ずつ近づくために歩みはじめた。2021/10/25
色素薄い系
4
2巻目も面白かった。前回ラストにしか出番が無かった縁さまとある人物の絆を取り戻す話。見た目に引きずられてか幼い言動というかワガママな縁に八重子は対処が大変そうだったから負担が軽減されそうで安心。ただ黒幕がまだハッキリしていないしニ紫名との出会いは思い出したものの進展しそうでしない2人など残された要素が気になるので続きが読みたいです。2022/07/15
ぶんぶん
1
シリーズ二作目。 今回は八重子がニ紫名と町の人の記憶を取り戻すために奮闘。その中であの方の過去にも触れることになる。 その中で前作で匂わされてた八重子のまだ取り戻せてなかった記憶も。でもこの手の本にありがちなだからといってなにかが進むわけでもなく…という展開。2024/05/30