内容説明
北海道には、関東、東北といった地域がよってたかってもかなわない広さがある。そして広いがゆえに、それぞれの土地にそれぞれの個性があり、独自の魅力や長所がある。だが一方で、困った現実も多々存在している。札幌では、大規模な再開発に北海道新幹線の延伸といった明るい話題の裏で、人口減少と経済の低調という危機に直面している。観光都市として伸び悩み、イヤな事件で脚光を浴びてしまった旭川。外国との微妙な関係がクローズアップされる根室や稚内。夕張を例に出すまでもなく止まらない衰退にあえぐ街も多いが、なかにも苫小牧や帯広など意外に活気があふれる街もある。本書では、広大な道内の各地で噴出しているさまざまな問題や面白い取り組みを取り上げ、解説・批評していく。北海道の今を見つめ、全道の未来を探る渾身の一冊である。
目次
第1章 広すぎる北海道の複雑なエリア分け
第2章 首都札幌と勢いを増す周辺地域
第3章 名門小樽も苦しむ札幌以外の道央各地
第4章 北海道始まりの地 観光が頼みの道南
第5章 炭鉱後の身の振り方を見つけられない道北
第6章 存在感は薄いが密かにたくましい道東
第7章 北海道をもう一度開拓しなおそう!
著者等紹介
昼間たかし[ヒルマタカシ]
1975年岡山県生まれ。ルポライター、著作家。岡山県立金川高等学校・立正大学文学部史学科卒業。東京大学大学院情報学環教育部修了。知られざる文化や市井の人々の姿を描くため各地を旅しながら取材を続けている
鈴木ユータ[スズキユータ]
1982年千葉県生まれ。全国各地を駆け巡る実地取材系フリーライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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