内容説明
山梨県には複雑な個性がある。交通の要衝でありながら、山に囲まれた閉鎖空間という、相反する面を持ち合わせている。そんな山梨県の複雑さは歴史にもあらわれている。平安時代から活躍する武田氏や、江戸時代から経済界を牛耳ってきた甲州財閥は、内紛が絶えないかと思いきや、一度チャンスとみるや一致団結する。現代の山梨県でもその強い団結力は発揮されており、助け合いの無尽は今も山梨の社会に定着しているし、富士山の世界文化遺産登録も成し遂げた。一方で問題も多い。県都・甲府を筆頭に山梨の中心だった国中地方では衰退の波が押し寄せ、観光に依存する郡内地方では、観光公害とアップダウンの激しさが大きな問題を呼んでいる。山梨県に一体何が起きているのか?山梨県の真実と県民の実態に迫る!
目次
第1章 山梨県ってどんなトコ?
第2章 山梨人ってどんなヒト?
第3章 山梨の大黒柱 甲府市は問題だらけ?
第4章 国中の大合併は市名で大バトル!
第5章 東京からの玄関口 大月・都留は通過されるだけ!?
第6章 観光特化の南都留郡は富士山と富士五湖頼り?
第7章 富士山麓が潤っているうちにがばっとかえなきゃダメじゃん
著者等紹介
鈴木士郎[スズキシロウ]
1975年東京都生まれ。編集者・ライター。2003年頃には山梨県の地方誌で編集長を務めていた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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キオン☆
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登山を始めて、中央線沿線の山にお世話になっています。個人的な付き合いもありませんが、本著を読んで、閉鎖的な印象を受けます。食文化もあまり発達しなかったようで、とりもつ煮に、期待がかかりますね。リニアは静岡県との調整が必要のようで、利害関係上、そう簡単にはいかないかなと。あと、倒産したスーパーの話。誘致の行政事態に問題が。二枚舌はだめでしょ。しかし、合併後の市の名前。山梨って自然ありきのところかな。金丸信さん如く、偉大な政治家でもでてこなきゃ、発展はないんじゃないですか。2021/01/25