目次
1 『論語と算盤』がもっと面白くなる渋沢栄一の人生(幼少年時代1―知性の礎を築いた英才教育;幼少年時代2―幼少期の読書力が生み出したもの;青年志士時代―農民でありながら武士を志し、倒幕の道へ ほか)
2 今だからこそ胸に刻みたい『論語と算盤』の教え(『論語』を精神の柱とせよ;古典を自分に合わせて読み換えよ;尊い仕事はいたるところにある ほか)
3 渋沢栄一の関連人物から読む『論語と算盤』(西郷隆盛―毫も虚飾のなかった人物;福沢諭吉―国家社会を利するという観念をもつ;大隈重信―道理を踏んで正しい姿勢で元気を養う ほか)
著者等紹介
齋藤孝[サイトウタカシ]
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。ベストセラー作家、文化人として多くのメディアでも活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
33
明朝太字を引用していく。いろいろな本を読むことで、意味がとれるようにしていく多読の方法(20頁)。大きな成功よりも道を踏み外さないことのほうが大切だ(73頁)。富とともに精神を向上させていくことが大事だ(88頁)。岩﨑弥太郎は屋形船会合事件で決裂(181頁図式)。 2021/09/08
紅香
25
『経済とは「経世済民」の略。世の中をよく治めて民衆を苦しみから救うという意味』だとするならば、軌道がズレていませんか?コロナ禍で輪郭が露わになった経済、学問、政治そしてこの国の実態。このタイミング。世界が未曾有の窮地に立たされている今だからこそ渋沢栄一なのだと分かった。本当に大切な信念とは、経済とは、分かりやすく解説。天地が揺らぐような幕末、明治維新のあの時と今は似ている。今一度、人として原点へ。大河ドラマも始まった。論語『知仁勇』を胸に世の中を洗濯したい!ムーブメントが起こりそうな予感。2021/02/17
いーたん
22
渋沢栄一の『論語と算盤』を読もうと思い、こちらを手にしました。齋藤先生のわかりやすい解説とふんだんにあるイラストでとても読みやすかった!渋沢栄一は、論語を柱としつつバイタリティ、明るさと共に上機嫌さがあった、というくだりに、ハッとする。上機嫌でいることは、とても大事なことに思えるのです、今の時代ならなおさらに。2020/09/27
花乃雪音
16
渋沢栄一著『論語と算盤』の解説本。大半は原著を読めば済むが本書の初めに渋沢の人生を書いてその後で『論語と算盤』の解説が書かれている点が良かった。『論語と算盤』を読んでいて疑問に思う所があったのでこの構成は理解が速い。渋沢の師匠尾高惇忠の教え方で一冊の本を何度も読んで意味を理解させるのではなく、いろいろな本を読むことでおのずと意味を理解させるという手法を取り入れていた話を知ったことがこの本を読んだ一番の収穫だった。2020/10/27
ナツ
11
いわゆる百姓の出から、江戸から明治の経済体制の基盤を築いた渋沢栄一。彼が、関わった会社や団体が多いことにも驚いた(サッポロビール、JR,大日本印刷、古河機械金属などその他多数)。岩崎弥太郎のように、三菱を立ち上げて財閥を築き子孫に財力を残すことも大いに可能だった。しかし、渋沢がそうしなかったのは、皆が参加して国民全体に利益が行き渡るようにしなければ、国の繁栄はないと考えたからだ。新一万円札の顔が感慨深い。2021/10/01
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