出版社内容情報
〝世界の台所探検家〟として100以上の台所を巡った著者が、旅先での実体験をもとに、携帯食、テイクアウト、屋台食など、生活スタイルの違いによってさまざまな様相をみせる世界中のお弁当とソトごはんを一冊にまとめました。
内容説明
世界の暮らしに出会える。箱に収まりきらないお弁当。「世界のお弁当 日本で再現レシピ」も掲載。
目次
第1章 メニューに注目 世界のお弁当(カラクッコ/フィンランド 「森と湖の国」で包む1キロ超えのライ麦弁当;エマダツィ/ブータン 見つからない竹籠弁当箱と唐辛子煮 ほか)
第2章 スタイルに注目 世界のお弁当(おかず棚/インドネシア 弁当も食事もガラス棚からセルフで;シェアスタイル/トンガ のんびり南の島国の分け合う昼食 ほか)
第3章 お弁当持たずにソトごはん(ピエチョンキ/ポーランド 焚き火専用鍋で雪の中の外時間;マッカラ/フィンランド 森でもサウナ後でもソーセージさえあれば大丈夫 ほか)
日本で作る世界のお弁当レシピ(エマダツィ/ブータン;サンバル/インド ほか)
特集(街なかで買って路上でぱくり 世界のサンドイッチ;道端で食事を調達する 世界のストリートフード ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこたん
35
“家から持参する弁当というのは、単に箱に詰めるだけでなく、実はいろんな条件が揃って初めてできるものなのだ。その文化の奇跡的なバランスに感心した。” そうか、私たち日本人は、当たり前のように奇跡を口にしていたんだな。食べ物は暑すぎると傷んでしまい、寒すぎると凍ってしまう。日本の米は冷めても美味しいけれど、世界の8割を占めるインディカ米は冷めるとパサパサで美味しくないらしい。世界各地のお弁当(のようなもの)と、出先のお店で買ったり、野外で作ったりするごはんを紹介。写真がとにかく楽しげで美味しそうで、ワクワク。2025/06/27
くさてる
30
フィンランド、ブータン、ポーランド、ウズベキスタン……様々な国の「携帯する食事」を紹介した一冊。実際に現地を訪れ、人々と食事を共にし、交流を持った過程が、エッセイとして添えられていて面白かった。写真も豊富で分かりやすい。いわゆる「お弁当文化」の幅を大きく飛び越え、世界中で人間は、家の外で食事をしているんだなあと思った。食文化に興味あるひとにおすすめです。2025/06/10
コピスス
12
世界十数カ国のお弁当を取材した本。岡根谷氏が一般家庭にお邪魔してご飯作りを体験しそれを味わう。写真も多くてほんとに面白く、楽しみながらでもあっという間に読んでしまった。私も「ランチは屋台で購入」とか「毎日、チーズサンドしか作らない」という国で生活したい!(高校生にお弁当作り続けて現在5年目です)余談ですが、この本に出てくるブータンの「エマダツィ」を現地で食べましたが、ほんとに辛くて胃の中が熱くなったことを思い出しました。2025/06/01
ちい
10
各国の弁当の概念が面白い。何事も効率的に考えるオランダ人の言葉が印象的。「燃料だから、食べなければいけないから食べるだけ。飽きるとか美味しいとか関係ないよ」年中、チーズだけを挟んだサンドイッチで良しとするのは、効率重視。自転車に乗りながら食べるとは、気持ちいいほど効率重視。私は、彩りや栄養バランス、甘い、塩っぱいの両方を入れるなど、細かいことを気にして弁当を作っているが、オランダ人のように、割り切ってしまえば、毎朝、時間を生み出せると思う。いや、それでも、『美味しい』を求めてしまう自分がいる…2025/07/06
金吾庄左ェ門
10
世界では弁当と言う概念が存在しないとは聞いていましたが、そう呼んでも差し支えのない国もありますし、弁当が存在する国もあります。ブータンやインドの弁当箱の話は非常に面白かったですし、トンガの食事情も良し悪しありますね。ボツワナは米と衛生管理の事情が違いすぎるのですね。台湾の日本とは違う進化を遂げた弁当の話も面白かったです。後半のソトごはんも、サバイバルというか日本でやればマナー問題に発展する事が十分に予想されます。2025/04/28