内容説明
新作落語を駆け抜けた革命児、三遊亭円丈。惜しまれながら2021年に没した落語家が、既成の落語の枠を超えて生み出した物語の数々。ファン待望、自身の悲願でもあった作品集第3巻が一周忌に刊行!
著者等紹介
三遊亭円丈[サンユウテイエンジョウ]
本名、大角弘。1944年、愛知県名古屋市出身。出囃子は『官女』。高校時代より落語家を志し、明治大学文学部演劇学科中退後の1964年、三遊亭円生(六代目)に入門。「ぬう生」となる。1969年「ぬう生」のまま二ツ目昇進。1978年、6人抜きで真打昇進、「円丈」を襲名。渋谷ジァン・ジァンにて新作落語の会「実験落語」を主宰。子供の頃に食べたお菓子の思い出を語るノスタルジックな落語『グリコ少年』、身に覚えがないまま罪を裁かれる男を描く不条理落語『わからない』、埼玉ディスりネタの元祖『悲しみは埼玉に向けて』など、既成の落語の概念を打ち破る新作落語を次々と生み出す。1980年代はテレビCMや演芸番組、バラエティー番組でも活躍。1994年より放送の特撮ドラマ『忍者戦隊カクレンジャー』では講釈師役で出演。落語界に与えた影響は計り知れず、春風亭昇太や柳家喬太郎ら「円丈チルドレン」と称されるフォロワーを生む。多趣味で知られ、趣味の一つの狛犬研究は1996年に日本参道狛犬研究会を設立し、二対の狛犬を建立。パソコン/コンピューター・ゲームにも精通し、専門誌でゲーム評を連載、実際にゲーム制作も行なう。晩年は記憶力の低下に苦しみながらも、高座にタブレット端末や見台を持ち込み、台本を見ながら口演を続けた。最後の高座は2020年12月23日の国立演芸場「円丈百席を聴く会」。2021年5月に硬膜下血腫であることが判明し入院、治療開始。治癒したものの、その後肺炎を発症。高座復帰は叶わぬまま同年11月30日、心不全により死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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