内容説明
手づかみからナイフとフォークを使った食事への移行は、近世以降のできごとである。ヨーロッパの人びとは〈食べ方〉をどのように変化させていったのか。宮廷の饗宴からレストランでの食事、庶民の会食にいたるまで、その歩みを追う。カトラリーの使い方、料理の切り分け、配膳、給仕の方法…社会を作った食の作法!
目次
第1章 古代から中世におけるヨーロッパの食(寝そべって食べていたローマ人;ローマ人の食への想い ほか)
第2章 ルネサンスと食―イタリアで始まる新時代の幕開け(新しい食;洗練されていく食卓 ほか)
第3章 フランス絶対王政下の食と作法―オート・キュイジーヌの誕生(ルイ十四世時代のフランス料理;王の食事の儀式 ほか)
第4章 十九世紀における食のかたちと習慣―新しい社会の礼儀(宮廷からレストランへ;レストランの発展と人びとの変化 ほか)
第5章 宮廷文化の継承と東洋への広がり(オスマン帝国の近代化とヨーロッパ式作法;日本の宮中における饗宴の西欧化 ほか)
著者等紹介
治部千波[ジブチナミ]
神戸大学大学院人文学研究科博士課程後期課程修了。博士(文学)。Le Cordon Bleu Paris(フランス・パリ校)料理コース修了。専門はフランス食文化史。2019年、日本家政学会食文化研究部会 石川松太郎食文化研究奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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