内容説明
光源氏は暴力事件の常習犯?安倍晴明の出世は自己プロデュースの賜物?末摘花は雪女の姉妹?「くそ」という名前の貴族がいた?ちょっとディープな平安時代案内。
目次
第1部 数字に見る平安時代(平安貴族の人数;庶民の収入・貴族の収入 ほか)
第2部 権力者に見る平安時代(藤原道長―物語至上主義史観に護られる「大不忠の人」;聞き耳を立てる一条天皇 ほか)
第3部 安倍晴明に見る平安時代(藤原道長と安倍晴明;安倍晴明の成功方程式 ほか)
第4部 民俗に見る平安時代(田植えと清少納言―『枕草子』に見る庶民生活 その一;平安時代の告発状と「寄り物」の民俗 ほか)
著者等紹介
繁田信一[シゲタシンイチ]
1968年、東京都生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士後期課程修了。現在、神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、東海大学文学部非常勤講師。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kokada_jnet
80
面白いけれど名前まけしているような。平安時代プチ・エピソード集の趣き。日本国の「北の国境」が佐渡島と考えられていたとか、平安貴族の人数や年収を計算する箇所などは面白い。大の陰謀家とされている摂関家の祖「藤原良房」について、「状況に流されて出世しただけで、実はむしろ優しい人物だった」というのは、本当なのだろうか。2023/07/06
サケ太
18
良本。人間五十年。中世の寿命の平均だと考えていたものの、実際はどうなのか。平安時代を代表する各人物たち、藤原道長、藤原公任、藤原良房、安倍晴明や天皇たちなど。多くの人物像について、知らなかった部分もあり非常に興味深い。民衆たちの生活。名前としての「くそ」の意味。アイヌの文化にも通じるような考え方で面白かった。2022/06/09
ichi
7
【図書館本】大河ドラマの予習のために。上巻は人物についての解説本。比較的わかりやすい。2024/02/27
りんご
6
平安時代を優しく解説。藤原道長ってわがまま男だったんですね。安倍晴明の正しい読み方は。。。2023/02/21
äï
2
藤原摂関政治の礎を築いたのは良房という知識はあったが、それは①良房が皇女・源潔姫の婿になり②同母妹の順子が第二皇子・正良親王の妃となったことで、正良親王との間に二重に義理の兄弟の関係をもったからということが分かった。良房を外祖父にもつ第四皇子・惟仁親王の立太子は、第一皇子も幼少かつ有力な後見を持たなかったことから当時の人々にしてみれば最善の策であった、というのはおもしろい。漫画の影響で良房は老獪なイメージを持っていたけれど、少し印象が変わった。2024/02/24
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