内容説明
世界的科学者を多数育て科学立国日本を拓いた男。日本の政治・経済に大きな貢献をした。にもかかわらず葬り去られたのはなぜか?浮かび上がる真実とは?近衛・東條内閣の文相が歴史から消された真相を探り戦時の昭和に斬り込む!
目次
序章 葬られた戦前・戦中の“知の巨人”
第1章 日露戦争後という時代の画期
第2章 始まった昭和という時代
第3章 科学者橋田、道元を語る
第4章 橋田、文部大臣になる
第5章 橋田、東條内閣を去る
終章 橋田の日本の未来づくり人生
著者等紹介
〓橋琢磨[タカハシタクマ]
1943年岐阜県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。MBA(カリフォルニア大学バークレー校)、論文博士(中央大学)。野村総合研究所時代には、ニューヨーク駐在、ロンドン支店長、主席研究員などをつとめた。北海道大学客員教授、中央大学大学院教授などを経て評論活動に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
1
正法眼蔵の研究者でもあった2017/11/02
shun( 早瀬俊)
0
「科学はある立場から世界を観るものであるが、その立場に立つ者をも世界の中に入れて世界の中に自分を観るのが無我の境地である。」橋田の言葉は原発事故における科学者や政治家が反省ずべき点に結びつく。外側に立つ経済至上主義者や都市生活者からみた地方の利用価値という視点が科学者や企業の責任逃れや、政治家の失言を連発している。原発が人々の生活と結びつき、自分もこの国に依存し、存在し生活しているという視点、想像力が必要なのだ。科学を単なる道具としか見ない立場の人間の思想が戦争や原発事故などを招く原因となっていくのだ。 2017/04/29