内容説明
家事調停委員はどのように問題を解決しているのか。家庭裁判所、簡易裁判所、地方裁判所で調停委員として29年、さまざまな調停事件にかかわってきた著者が、その役割と調停の内容をわかりやすく語る。
目次
第1章 家庭裁判所と家事調停委員
第2章 調停の申立てから合意成立まで
第3章 離婚調停のA to Z
第4章 「家」制度の中の家族の姿
第5章 離婚調停のいくつかのケースレポート
第6章 遺産分割調停のA to Z
著者等紹介
中島信子[ナカジマノブコ]
1942年、福島県須賀川市(旧岩瀬郡須賀川町)に生まれる。1965年、お茶の水女子大学教育学部英文科卒業。1970~73年、米国オクラホマ州オクラホマ市在住。1985年、新潟家庭裁判所調停委員就任。2000年、新潟地方裁判所・簡易裁判所民事調停委員就任。2012年、FPIC新潟ファミリー相談室設立、面会交流援助活動参加。2013年、新潟家庭裁判所家事調停員退任。2014年、新潟地方裁判所・簡易裁判所民事調停委員退任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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morinokazedayori
9
★★★★調停委員の仕事内容や、著者が調停委員として携わった、離婚調停と遺産分割調停の回想が書かれている。時代が代われば、家族の形も価値観も代わる。何が良いという正解はなく、穏やかに正当な権利を主張しあう場として、調停制度があることが分かった。関わったケースに誠実に対応してきた、著者の人柄が伝わってきた。2020/09/29
ノビー
3
大先輩の本,再読させていただきました。2019/07/14
yaguchi_soh
1
二度目の読了。守秘義務の壁もあり、家事調停の現場を垣間見られる一般書籍は殆ど見当たらず、これはとても貴重な一冊だと思います。私達を隠然と支配する家族観や慣習が社会の変化変革にさらされる今、それらはどこまで守るべきものなのか、そもそも守るべき伝統なのか。人生の岐路で考えあぐむことは一度や二度ではないと思います。著者が答えを示してくれないのは、悩みながらも自分で考え抜いて答えを出すしかないということでしょうか。2021/02/12
ナイちゃん
1
考えさせられる一冊でした。2019/12/04