出版社内容情報
責任をとらない日本の体質。その根っこには何がある? 歴史学者と精神分析学者。二人の権威が「日本病」について語った白熱対談。
「われわれ日本人は軍人が純粋であったことを忘れてはならないんですよ。
純粋な正義漢たちに国を任せた結果、どうなったのかということをね」
日本ではなぜ会議ばかり開かれるのか。
日本ではなぜ自民党が支持され続けるのか。
太平洋戦争でなぜ日本は惨敗したのか。
今も変わらず、形を変えて現れ続ける「日本病」。
いったい、その根っこには何があるのか。
『「空気」の研究』で日本人を覆う「空気」を鋭く指摘した歴史学者と、
日本人は精神分裂的である、と断じる精神分析学者による白熱の日本人論。
近代日本国家の構造的欠陥と病理をあぶり出し、「病い」克服の道を探る。
内容説明
日本はなぜみじめな敗戦を喫したのか。責任を取らない日本の体質は何に起因するのか。歴史学者と精神分析学者、二人の権威が日本人の病理を徹底分析。今なお古びないカルテを示す。
目次
唯一神と血縁(「断章取義」;神に誓って転ぶ ほか)
教えて治に至る(「本心」に姿;派閥の起源 ほか)
規範なき社会(個人主義的な自我;「なる」と「する」 ほか)
明治体制の自己矛盾(正統主義の系譜;国学とは何か ほか)
純粋信仰(日本民族を治療する;現代日本教信仰箇条 ほか)
組織と共同体(生きがいのパターン;リーダーの適否 ほか)
赤ん坊普遍主義(純粋な正義の恐ろしさ ほか)
著者等紹介
山本七平[ヤマモトシチヘイ]
1921(大正10)‐1991(平成3)年。東京都生れ。昭和17年、青山学院卒業、即日入営。19年、ルソン島へ派遣され、第103師団砲兵隊本部付、少尉にて終戦を迎える。戦後山本書店を創立、政治経済からマスコミ批評に至るまで活発な評論活動を展開
岸田秀[キシダシュウ]
1933(昭和8)年、香川県生れ。精神分析学者。早稲田大学文学部心理学科卒業。和光大学名誉教授。昭和52年、人間は本能の壊れた動物であり、「幻想」や「物語」に従って行動しているにすぎない、とする“史的唯幻論”を『ものぐさ精神分析』で披瀝しセンセーションを呼ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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