出版社内容情報
60年代末の芸術の風化現象に対する闘争を背景とした彦坂尚嘉の活動をまとめた記録。「〈もの派〉批判―70 年代論」 を増補。
彦坂 尚嘉[ヒコサカ ナオヨシ]
1946 年東京生まれ。 現代美術家・美術史評論家。多摩美術大学絵画科油彩科中退。日本建築学会会員、日本ラカン協会会員。前立教大学大学院特任教授 。1982 年第40 回ヴェネツィア・ビエンナーレ、2000?2009 年 第1?4 回越後妻有トリエンナーレ他多くの国際芸術祭に参加。著書に『彦坂尚嘉のエクリチュール』(三和書籍)共著に『空想皇居美術館』(朝日新聞出版)などがある。
内容説明
60年代末期における芸術の風化現象に対する“美共闘”の闘争を背景とした、彦坂尚嘉の“表現の組織化”の実践と精神活動をまとめた日本現代美術史上に残る重要作、遂に復刊!“もの派”の中心作家である李禹煥に反論し話題を呼んだ「李禹煥批判/内的危機としてのファシズム」も収録。
目次
1 新興芸術の位相(軍事の風景と映像の風景;五人組写真集編集委員会 ほか)
2 反覆(美術家であること;戦略的後退期の終焉 ほか)
3 表現の武装(李禹煥批判―“表現”の内的危機としてのファシズム;“美共闘”資料集)
付 渦状星雲HOME!(敗北の時代・宣言)
増補・“もの派”批判―七〇年代論(近代という船は座礁した;複雑系の美術の時代へ ほか)
海外作家の芸術分析
著者等紹介
彦坂尚嘉[ヒコサカナオヨシ]
1946年東京都世田谷生まれ。美術家、詩人、音楽家、芸術分析家。MISA SHIN GALLERY所属。芸術分析ラカン塾主宰。日本ラカン協会会員。1969年“美共闘(BIKYOTO)”結成に参加。1970年多摩美術大学中退。1972年から73年に文化庁在外研修員としてフィラデルフィア大学院グラデュエイトスクール・オブ・ファインアーツに特別生留学。1975年パリ青年ビエンナーレ、1982年ヴェネツィア・ビエンナーレ、1987年サンパウロ国際ビエンナーレ、1999年グローバル・コンセプチュアリズム展(クイーンズ美術館)、2001年センチュリー・シティ展(テート・モダン)、2007年リスボン建築トリエンナーレに参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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