出版社内容情報
闇バイト、半グレ、詐欺、虐待……「明日はいらない」
女子少年院の少女たちを取材した著者が、今度は多摩少年院、久里浜少年院の4人の少年を取材し、少年たちの心と犯罪の背景に迫った。幼少期から親に虐待されて家出、食うために窃盗や強盗をした子ども。友達の身代わりに詐欺の受け子をして抜けられなくなった子ども。それぞれの犯罪の裏には、まだ自立できない年齢なのに、頼れる大人も安らぎもないという家庭や社会の問題がある。また、少年院を出ても昔の仲間が足を引っ張る。追い詰められた結果、闇バイトの実行犯として懲役刑を受けた18歳の「特定少年」は「捕まってホッとしている」と言った。自暴自棄になっていた別の少年は「犯罪をして、ダメになったら死ねばいいやと思ってた」――。
頼れる人のいない少年が生きていくには多くの困難がある。だが少年犯罪厳罰化は進み、2022年、改正少年法が施行された。自身も少年院経験者の著者は、彼らが犯罪へと踏み込んでいくのは少年だけの問題ではなく、社会、すなわち大人の問題でもあると語る。人は人とつながることで生きていける。支えがあれば、人は変われる!
内容説明
闇バイト、半グレ、特殊詐欺、虐待…「明日はいらない」。頼る人も安らぎもなく、犯罪に走った少年たちの孤独な心。女子少年院経験者が迫る少年犯罪のリアルと裏側!支えがあれば、人は変われる!
目次
序章 逮捕を望む少年たち
第1章 虐待されつづけ、明日が見えなかった―コウタ・17歳(窃盗)
第2章 家にいられず、犯罪をして生きてきた―ヒロキ・19歳(傷害・詐欺)
第3章 犯罪の事実を抱えてどう生きるか―タクミ・19歳(詐欺・住居侵入強盗未遂)
第4章 追い詰められ闇バイトで再び犯罪へ―ワタル・18歳(出院後、強盗傷害等で再逮捕)
第5章 支えられて、自分の未来を考えはじめた―その後のコウタ
終章 生き直せる社会に向けて
著者等紹介
中村すえこ[ナカムラスエコ]
1975年、埼玉県に生まれる。15歳でレディース(暴走族)「紫優嬢」の4代目総長となり、多くのメディアに取り上げられるが、抗争による傷害事件で逮捕され女子少年院に入る。17歳で仮退院後、レディースを破門となって生き方を見失い、覚醒剤に手を出し再逮捕。だが、周囲の支えを受け新たな道を歩みはじめ、2度の結婚、離婚を経て4人の子を持つ母となる。2009年、少年院出院者自助グループ「セカンドチャンス!」を仲間とともに立ち上げる。2020年、最終学歴中学校から通信制大学を卒業し、44歳で高校教員免許を取得。現在、高校教師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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