内容説明
なぜベートーヴェンは近代を、そして現代を超えるのか?近代の暮れ方に訪れた新型コロナ禍の“異常な”100日間、ベートーヴェンの作品を1日1曲、ほぼ全て聴き尽くして辿りついた、ベートーヴェンの神髄とは? 新たな主題の「発見」でも、主題の新たな「解釈」でもなく、真に内発的な「主題の変奏」という、その「天才」の本質に迫る力作批評。生誕250年記念出版。
目次
第一部 ベートーヴェンを聴きつづけるという事
第二部 ベートーヴェン 一日一曲
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コチ吉
5
ベートーベン作品の魅力は多様性と革新性だ。32あるピアノソナタはどれ一つとして類似のものがないのは常々感心していたこと。彼の音楽には、時折りバッハとは違った意味で音を超えた概念のようなものを感じる。言葉で上手く言えないのがもどかしいが、例えばハンマークラヴィーアソナタとか弦楽四重奏曲14番、第九の一楽章など。 2021/03/18
Go Extreme
1
ベートーヴェン: 深淵から湧き出る感情ー喜び・悲しみ・怒りといった深い感情を表現 日本人の理解ーベートーヴェンの音楽は「深さ」を要し理解が難しい 小林秀雄ーほとんど言及せず・日本の芸術理解の特徴を示す 音楽の進化: 初期作品ーハイドンの影響・安定<激情・「プレスティッシモ」表現が特徴 後期作品ー「クロイツェル・ソナタ」より内面的で告白的な表現 現代への意義 革命と音楽ーフランス革命後の混乱期に作曲・社会の動乱の影響 現代への示唆ー混迷する社会・人々に力強さと希望を与え続ける 深さと力強さ・日本人の芸術理解2025/02/09
昼寝
0
ベートーヴェンの曲全体を年代順に聴くのではなく、ジャンルごとに順番に聴いていく、という方法が面白かった。1日に1回ではなく何度も聴くというところに、この著者の誠実さがあるか。2021/07/15
Go Extreme
0
ベートーヴェンを聴きつづけるという事 ピアノ・ソナタ:1~32番 ヴァイオリン・ソナタ:1~10番 チェロ・ソナタ:1~5番 交響曲:1~9番 ピアノ協奏曲:1~5番 ヴァイオリン協奏曲 弦楽四重奏曲:1~16番 序曲:コリオラン・エぐモンド・レオノーレ・フィデリオ 七重奏曲 ピアノ三重奏曲 荘厳ミサ曲 6つの演奏曲 バガテル ロンド・ア・カプリッチョ ディアベリのワルツにひょる33の演奏曲 フィナーレ2020/12/26