「自己決定権」という罠―ナチスから相模原障害者殺傷事件まで

電子版価格
¥2,640
  • 電子版あり

「自己決定権」という罠―ナチスから相模原障害者殺傷事件まで

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 324p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784865651270
  • NDC分類 151.2
  • Cコード C0036

出版社内容情報

マスコミが伝えない「脳死・臓器移植」の推進、「人間の尊厳」による「安楽死・尊厳死」推進の真相を、豊富な実例を挙げ詳細に解説。「脳死・臓器移植」の推進、「人間の尊厳」による「安楽死・尊厳死」の推進は、ナチスの発想と同根である。

マスコミが伝えない事の真相を、豊富な実例を挙げながら、詳細に解説。

いま静かに恐ろしい事態が進行している。

「自己決定権」と「人間の尊厳」がむすびつき、ナチス顔負けの人間選別思想を内包する法律が大手を振るい、「人間の尊厳」を標榜する者が想像を絶する事件を引き起こした。

序◆「自己決定権」とは何か

1◆私はなぜ自己決定権を認めないのか

2◆自己決定と自己決定権はどう違うのか

3◆自己決定権と福祉国家の行方

4◆死をめぐる感性、批判をめぐる感性

5◆ノンと言いつづけることの重要さについて

終章◆自己決定権批判の課題はどこにあるのか

増補◆「自己決定権」をめぐる2018年の状況/鏡としての「相模原障害者殺傷事件」

小松 美彦[コマツ ヨシヒコ]
著・文・その他

今野 哲男[コンノ テツオ]
著・文・その他

内容説明

「自己決定権」と「人間の尊厳」がむすびつき、ナチスの発想と同様の「脳死・臓器移植」や「安楽死・尊厳死」が推進されている。そして「人間の尊厳」を標榜する者が想像を絶する事件を引き起こした。

目次

序章 「自己決定権」とは何か
第1章 私はなぜ自己決定権を認めないのか
第2章 自己決定と自己決定権はどう違うのか
第3章 自己決定権と福祉国家の行方
第4章 死をめぐる感性、批判をめぐる感性
第5章 ノンと言いつづけることの重要さについて
終章 自己決定権批判の課題はどこにあるのか
増補第1章 「自己決定権」をめぐる二〇一八年の状況
増補第2章 鏡としての「相模原障害者殺傷事件」

著者等紹介

小松美彦[コマツヨシヒコ]
1955年東京生まれ。1989年、東京大学大学院理学系研究科・科学史科学基礎論博士課程単位取得退学。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。博士(学術、東京大学)。専攻は、科学史・科学論、生命倫理学

今野哲男[コンノテツオ]
1953年生まれ。編集者・ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ロア

21
現代はあらたな「野蛮の時代」だ。 正義だ善意だと皆が声を揃え、生きている患者を脳死と判定して、合法的に死者に仕立てる。美化された脳死・臓器移植医療のストーリーは、その成り立ちのおぞましさを覆い隠して人々をドナーへと駆り立てる。「イキル価値アリ」「イキル価値ナシ」と、次に仕分けられるのは自分かもしれない✳︎✳︎✳︎「自己決定権」を軸に、脳死・臓器移植や尊厳死、相模原障害者殺傷事件まで、生命倫理を深く鋭く真っ直ぐに説く。私が言いたかったこと、知りたかった答えを次々に言語化してくれる。すごい本を読んでしまった。2019/04/20

2
現代社会では、一般的に、理性や意識、精神がある「状態」を「人間の尊厳」の根拠とし、その「状態」が揺らぎ消失したら、「人間の尊厳」も消失すると考えられている。そのような社会では、安楽死・尊厳死の対象者や精神・知的障碍者、脳死患者は、「人間の尊厳」が消失したものと見なされ、死に追いやられる。しかし、著者はこのような社会に反対し、「人間の尊厳」の根拠を、理性や意識、精神があるかどうかという「状態」に求めるんではなく、患者がただ「存在」するということだけに求めるべきだと主張する。2021/07/14

若葉

2
自己決定権というイデオロギーに関しての論議は大変素晴らしいが、随所にミソジニーが散りばめられている。「〜ではあるが○○」という、一見理解を示している姿勢をとりつつ内実はしっかりと差別的であるというよくあるレトリックである。ご専門は生命倫理であるようで、よくある話だが専門外にあまり話を広げすぎない方がいい。問題は具体的に論じるべきと言っておきながら、フェミニズムやイデオロギー批判の部分になると途端に議論が抽象化する。理解が中途半端ならば議論を敷衍しない方がいいのではないか。2020/07/21

金平糖

1
C+。2023/07/29

モカちゃん

1
何となく論理に飛躍があるような、また個人的な経験を一般論として語っているような感じがあって良く理解できなかった。が、読み終わる頃には「人間の尊厳」とは何かなど、今まで考えた事がなかった事を考えさせられた。2020/08/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13083964
  • ご注意事項