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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
64
知らない間に内田先生が、アルテスパブリッシングという処から、『図書館には人がいないほうがいい』という、意表をつくタイトルの本を出されていることを知り、行きつけの書店に発注。翌日には入荷の連絡があり、早速購入。アマゾン並みのシステムになってきたのは、地方にいる身にはありがたい。本書のオリジナルは、内田先生の論考の中から、図書館の司書さんに向けての講演録を始めとして、書物によるコミュニティづくりの核としての「本」についてなど、図書館と本を巡る話をまとめたものの韓国語版という。本書は、内田先生の本を何十冊も翻訳2024/11/03
けんとまん1007
62
図書館に流れる時間と、そこにある空間は、とても好きだ。落ち着く部分があり、また、未知の本・分野に出合える部分もある。本棚をつらつらと眺め、その背表紙が「手に取って・・」と目に飛び込んでくる時がある。何故か、その本を読むことが多い。また、できるだけ沢山の人に図書館に足を運んで欲しいと思う。それは、同じことを感じ取って欲しいと思うからでもある。無知の知への入口でもあるので、内田先生の思考に賛同する部分が多い。2024/10/01
ネギっ子gen
56
【図書館とは、そこに入ると「敬虔な気持ちになる」場所】図書館司書の集まりでの講演録を骨格にした「図書館と書物」についてのエッセイをまとめた韓国語版の日本編集版。冒頭に「日本語版のためのまえがき」、巻末に「すごく長いあとがき」(共に樹先生)と、韓国図書館文化批評家の推薦文、韓国の編著者あとがき。<図書館はそこを訪れた人たちの無知を可視化する装置である。自分がどれほどものを知らないのかを教えてくれる場所である。だから、そこでは粛然と襟を正して、「寸暇を惜しんで学ばなければ」という決意を新たにする>と――。⇒2024/12/05
ぐっち
26
内田樹の韓国版の本の翻訳本。今までに読んだ本よりわかりやすい気がする。タイトルもすごいが、「異世界に通じる扉を守るゲートキーパー」「図書館には魔女の居場所を確保しなければいけない」ぶっ飛んでるなと思う一方で妙に納得させられる。私も活字なら原材料表まで読んじゃう系だからな…。2024/12/01
さきん
23
静寂な図書館の神聖な感じの根源とは、一生に知りえる知はあまりにもちっぽけであることを突き付けることにあると著者は説く。また、田舎にできつつある町の本屋が消えたあとに利益を度外視してまで作られる個人の小さい本屋、サロン。本の存在価値は商品に留まらない、人を動かす力がある。自分もド田舎に住んでいる活字中毒なので、いつかは本だらけで村人が出入りする空間を作りたい。2025/04/24