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内容説明
『黄昏世界』から脱出したハルヒロたちは、グリムガルとも異なる『太陽の昇らない世界』にへと足を踏み入れた。なんの情報もないまま、それでも仲間を率いるハルヒロ。幸いなことに、異界の住民たちが住み着く村を発見し、ひとまずの安全を確保できたものの、過酷な環境に問題は山積みだった。更に最も必要とする「グリムガルに帰る方法」はまだ手がかりさえも見つからない。自分たちは帰ることができるのか、そして時たま頭をよぎる本当に『帰る』場所は違うところなのでは、という感覚。様々な想いを胸に抱きつつ、ハルヒロたちは、異界の探索を進めていく。灰の中をさまよい、行き着く先には―。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
椎名みさの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
60
シリーズ第七弾。『黄昏世界』から脱出したハルヒロたちがグリムガルと異なる『太陽の昇らない世界』に足を踏み入れるところから始まる話。とても面白かった。言葉も文化も何も分からない場所で、手探りしながら少しずつ前へ進む姿は1巻の頃のようで懐かしい気持ちになりました。あの頃と違ってハルヒロたちの間に確かな信頼関係が出来上がっている事を感じられてとても良かったです。シホル、クザクとのやり取りは、胸にグッときたし、終盤の逃走劇はドキドキさせられました。メリィ、クザク関連もスッキリしたし、今後が楽しみです。2015/12/25
スズ
58
暗鬱とした暗き世界ダルングガル(絶望の土地)に迷い込んでしまったハルヒロ達。人間は誰もいない怪物が跋扈する世界で孤独に生き抜く事に不安と疲労が募る中、ハルヒロはリーダーとして足掻き続けるが…。グリムガルへの帰還と仲間達の生活基盤の確立にメリイへの恋愛感情等、頭の痛い問題ばかりでハルヒロが結構精神的に追い込まれてるのが如実に伝わってきましたが、シホルからのあの問いに「ランタだよ」と即答した彼は自分で卑下するよりも立派なリーダーで、そんな彼だからこそ皆がハルヒロの指示に的確に従っている事がよく分かります。2021/10/03
よっち
55
「黄昏世界」から脱出したハルヒロたちが「太陽の昇らない世界」へ足を踏み入れ、何の情報もないまま過酷な環境で生き延びるため試行錯誤する第七弾。言葉も通じない未知の領域。危険な場面にも遭遇しましたが、それでも何とか生き延びることができたのは、失敗があっても仲間たちから確かな信頼を勝ち得ていたハルヒロの的確な判断やリーダーシップによるところが大きかったですね。ハルヒロがメンバーや状況をよく観察している描写が印象的でした。絶望的な状況をどうにか乗り越えて、ここからどういう新展開になっていくのか、次巻が楽しみです。2015/12/23
シータ
51
いや〜今回もすごい絶望感あって緊張感あったな。必死の思いで黄昏世界から逃げてきたのにまーた違う世界で今度は太陽の登らない薄暗い世界のダルングガルへ来たけど、集落では会話が通じない異界人や生活ギリギリでやっていかなくてはいけない状況には絶望感しかなかったわ。しかし、今回はなんといってもハルヒロの勘違いが解消されたことかな。俺は結構ハルヒロの勘違いを毎回楽しみにしていたので少し残念です(笑)。あとハルヒロとシホルの関係性の変化もあったね。2016/04/17
わたー
47
★★★★★素晴らしかった。今回の舞台は「太陽の昇らない世界」。「黄昏世界」から命懸けで脱出した先には更なる絶望が…といった内容で、これぞグリムガルといった、泥臭く生き抜く姿が描かれていてグッド。姿形が異なる種族を相手に…あまつさえ言葉すら通じない世界で必死になって生きていくという、シリーズ初期のような手探り感がしっかり描写されていて面白かった。読者をやきもきさせてきた例の問題の真相も判明して、その点もよかった。今回、辛くも脱出できたが、まだ予断は許さない状況なので、今後が楽しみだ。2015/12/29
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