目次
1(最善;グッドラック廃屋 ほか)
2(風家族;ALIVE ほか)
3(キムンカムイの夜;冬のスケッチ ほか)
4(ゆめ;剣客だから ほか)
著者等紹介
北山あさひ[キタヤマアサヒ]
1983年北海道小樽市生。2013年まひる野入会。2014年第五十九回まひる野賞受賞。2019年第七回現代短歌社賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaoru
75
北山あさひは就職氷河期世代の歌人。北海道に育ち『まひる野』に所属。本著が第一歌集。非正規雇用で生きる自分や周囲を淡々と歌う。〈咲いているビニール袋を数えかぞえ海岸線にいつか眠りぬ〉〈がんばったところで誰も見ていない日本の北で窓開けている〉〈夏薔薇はコンクリートに咲きあふるいのちに仕事も貯金もなくて〉TV局勤務の際の東日本大震災、胆振日高地震。〈ひたひたと函館・釧路・浦河の街に水が来る音のないみず〉両親の離婚やたびたび変わる職場も詠われるが悲壮感はなく、北の女性の強さが迫ってくる。〈感情が大きな鮭で遡る→2025/06/25
碧緑(あおみどり)
18
北海道で暮らす作者の生活を歌った歌集。迷いや寂しさがありつつも、安易な生きづらさを歌う凡庸な短歌ではなく、歯切れの良さ、いい意味での思いきりの良さのようなものを感じる歌が並ぶ。現状に満足はしていないが絶望もしていない。フラットで健康な目線が好きだ。両親の離婚を歌った一連には心の傷を感じるが、それも暗い感傷ではなく、どこか俯瞰したドライな視点があり、とても好感が持てた。おすすめの一冊。2024/07/26
あや
12
2019年現代短歌社賞受賞まひる野所属の北山あさひさんの第一歌集。東日本大震災、北海道の胆振地震の歌に打ちのめされつつその他の歌も良い。1983年生まれの友人がいるのでおすすめしたい。2021/05/02
わいほす(noririn_papa)
7
固有名詞や単語をぶつ切りのように並べながらもリズミカルでユニークな感性あふれる歌集。「美しい田舎 どんどんブスになる私 墓石屋の望遠鏡」。両親の離婚や貧乏、孤独、北海道の寒さなど、背景に暗い要素が滲み出ている歌も多いが、そこからちょっと抜けてふとつぶやくような歌が好き。「ホットからアイスに変わるコーヒーの鳴きっぱなしの氷がわたし」。一方で、東日本大震災、北海道胆振東部地震の時のメディアの片隅で右往左往する連作が現場ならではの臨場感でドラマチック。読み終えて、中島みゆきの「ファイト!」を口ずさみたくなった。2023/01/15
qoop
6
ダイレクトだったり唐突だったり。歌によって言葉の選択が目まぐるしく変化すると感じながら統一感もあって。この統一感こそ著者なのだろうが、その中でも自分の印象に残った歌を見直すと読み解き易いものが残っている。届きそうで届かない歌こそ読み直したいが。/残高六十八円 遠く薄く心の果てにあるお正月/恋人が兵隊になり兵隊が神様になる ニッポンはギャグ/東シナ海の東にある雲をボタンひとつでぐるぐる回す/半島に生まれ変われば海を見てキツネを背中に遊ばせ暮らす/「北川」と間違われても振り返るたいせつなのは「北」なのだから2021/06/11




