出版社内容情報
台湾を拠点に国際的に活躍し、現代アートとファッション・フォトグラフィーの世界を縦横無尽に行き来するアーティスト、マンボウ・キー|登曼波(Manbo Key)による、日本初となる作品集
代表作である『Father’s Videotapes』(台北美術賞グランプリ受賞)をはじめ、そのシリーズの延長である『Father’s Video Tape_Avoid A Void』(台新芸術賞受賞)より、未発表作品や日本未公開作品のほか、客家系民族であり日本統治時代に台湾で生まれ育った祖母をモチーフにした作品、そして、アーティストとしての彼に大きな影響を与えた亡き父への手紙も収録します。
巻末には、東京都現代美術館キュレーター 藪前知子、台湾文学研究者 赤松美和子、国際美術批評家連盟台湾支部理事長 チェン・シーによる評論を掲載し、作品を様々な視点で紐解きます。マンボウ・キー作品と初めて出会う鑑賞者にとって、バイブルとなる1冊です。
(日・英・中 3カ国語表記)
■装丁
アートディレクション・デザイン、マンボウ・キー。デザイン、ヤオドゥー・ジェン、ダニエル・クオ。『Father’s Videotapes』が印刷された蛇腹のページから始まり、手紙とフォトグラフィーが単一的かつ意図的に配され、隠されたページをのぞき込むときの感情の動きを鑑賞体験とする、作品集でありながら作品でもある仕様です。
■マンボウ・キー|登曼波(Manbo Key)の作家性
1994年のある運命的な日、マンボウ・キーが父親の禁断のコレクションである自撮りのセックス・テープを発見したことから、すべての物語が始まります。
不安と戸惑い、そして好奇心に占領された10代を経験し、自身のアイデンティティと家族関係の深層に迫る探求を開始するマンボウ・キーは、写真・映像・インスタレーションを通じて、家族、ジェンダー、セクシュアリティ、クィア・アイデンティティといった、個人的かつ社会的なテーマを一貫して探求します。
【目次】