内容説明
ドゥルーズ最良の継承者が忘れられた美学者スーリオを呼び戻しながら、新たな生と実存の様式を創建する反時代的美学/消滅的哲学。
目次
1 よけいなモナド?
2 さまざまな実存様式
3 いかに見るか
4 魂ノ広ガリ
5 創建について
6 剥奪された者たち
著者等紹介
ラプジャード,ダヴィッド[ラプジャード,ダヴィッド] [Lapoujade,David]
1964年生まれ。ドゥルーズの愛弟子。没後に刊行されたドゥルーズの『無人島1953‐1968』、『無人島1969‐1974』、『狂人の二つの体制1975‐1982』『狂人の二つの体制1983‐1995』、『ドゥルーズ 書簡とその他のテクスト』(共に河出書房新社)の編者をつとめる
堀千晶[ホリチアキ]
1981年生まれ。著書に、『ドゥルーズ キーワード89』(共著、せりか書房、2008年/増補版2015年)、『ドゥルーズと革命の思想』(共著、以文社、2022年)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ドゥルージアンによる美学者エティエンヌ・スーリオ論。ペソアが散歩中に突然自分がリアルに実存しているという感情に呑み込まれたエピソードから始まり、実存のリアリティーを増大させるというテーマを軸にしてスーリオの思想をたどり、最後はホフマンスタール、カフカ、ベケット、挙句の果てにナム・ジュン・パイクまで引き合いに出し現代芸術の問題に引き寄せるというカッコ良さ。見事な訳者解説によるとスーリオ本人は現代芸術について沈黙を貫いていたということで、さすがラプジャードと余計にこの本の素晴らしさがわかったり。2022/04/25