内容説明
大都会エンパイアシティの守護者たるクライムファイター、フィクサー。今日も犯罪を追う彼だったが、突然に、何の前触れもなくエンパイアシティが爆発の炎に包まれる。それは、イスラムの過激派がしかけたテロだった。幾多の犯罪と戦ってきた彼は、テロの嵐にいかに立ち向かうのか…。現代アメリカンコミックスを代表するクリエイター、フランク・ミラーが2001年9月11日の同時多発テロへの返答として発表した問題作が、ついに日本上陸。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
梟をめぐる読書
2
架空の街「エンパイアシティ」のヒーロー(明らかにバットマンを意識)が大規模テロの報復にアルカイダ(実名で登場)のアジトを突き止めてボコるという明らかな〝問題作〟だが、変型1頁をフルに使ったフランク・ミラーのアートワークだけでも一見の価値はある。イデオロギー的なことへの賛否はともかく、この作品が時代の空気に倣って「書かされた」物語でない点は積極的に評価したい。2012/11/30
daiyuuki
1
「300スリーハンドレット」ではフランク・ミラーの自由民主主義万歳の姿勢は、男気溢れる不屈の信念というオブラートに包まれていたが、無差別テロに対する怒りがフランク・ミラーを「バットマン・ダークナイト・リターンズ」の頃のぎらついた怒りに満ちた姿勢に立ち返らせ、フィクサーがアラブ系テロリストを殺しまくるだけというストーリーは単なる反アラブのプロバガタンダと物議を醸したし、「シンシティ」などのロマンを求めている人には評価は低いが、フランク・ミラーの隠された側面を表現した異色作として必読の問題作です。2014/06/05
緑虫@漫画
1
前評判は知ってたけど予想以上だった。バットマンっぽいヒーローがアルカイダ(実名で登場)を人とも思わず殺したり拷問したりする超問題作。内容はさておくも、アートはめちゃカッコいいです。2012/12/24
杉浦印字
1
ミラーのオレ節をもってしても最後に残るのは勝利ではなく恐怖。逆説的な闘争の空しさも窺える。神経質な描線の破壊の跡がひどく哀しい。2012/12/04
偽教授
0
税抜き2800円の豪勢なゴミ2014/01/05