出版社内容情報
太平洋戦争時、日本軍の侵攻に抵抗するフィリピンの住民たちが自由のために戦う中、一人の少女が神話的想像力によってエンパワメントを歌い求める――フィリピン系アメリカ人女性作家ブレイナードの半自伝的なマジックリアリズム小説にして歴史証言の文学。本邦初訳。
【目次】
内容説明
ブホンの空が破壊され、そして乙女が逃走したことで、世界全体が薄暗く灰色で、虹のない場所になった。天と地は憂うつさと希望のなさに覆われた。絶望の感覚に疲れて、神々は話しあった。巨人に対して怒っていたが、直接介入してはいけなかったので、彼らがもっとも愛していた英雄トゥワアーンに助けを借りることにした。太平洋戦争時、日本軍の侵攻に抵抗するフィリピンの住民たちが自由のために戦うなか、一人の少女が神話的想像力によってエンパワメントを歌い求める―フィリピン系アメリカ人女性作家ブレイナードの半自伝的なマジックリアリズム小説にして歴史証言の文学。本邦初訳。
著者等紹介
ブレイナード,セシリア・マンゲラ[ブレイナード,セシリアマンゲラ] [Brainard,Cecilia Manguerra]
1947‐。フィリピンのセブ島生まれ。夫からタイプライターをプレゼントしてもらったことをきっかけに作家を志し、カリフォルニア大学ロサンゼルス校で創作を学ぶ。1985年に『角が生えた女とその他の短編』でデビュー。1991年に仲間たちと共に「フィリピン系アメリカ人女性作家と芸術家たち」(通称PAWWA)を立ち上げ、書籍の出版と編集に携わる。『セシリア・マンゲラ・ブレイナードの短編選集』(2021)が第四十回全比図書賞を英語短編部門で受賞。カリフォルニア州在住
松田卓也[マツダタクヤ]
1987年、三重県生まれ。ノーステキサス大学大学院で博士号(アメリカ文学)を取得。九州工業大学を経て、現在は神戸市外国語大学英米学科講師。専門はアメリカ現代文学およびマイノリティー文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



