内容説明
奔放無頼のストーリーテリングと、類人猿への異常な執心。軍人の父に放逐された文学好きの不良少年は、芸妓と出逢い一大改心。貿易商のかたわら小説デビューし、あれよという間に直木賞。しかしその回想はいつも微妙に食い違う…虚々実々に彩られた怪作家の人生を辿る自伝物語篇。
目次
春の目覚め
若かりし時
懐し金春館時代
結婚とは
予は如何にして文士となりしか
人生は六十五歳から
資料編
著者等紹介
橘外男[タチバナソトオ]
1894年、石川県生まれ。軍人だった父の転任にともない、高崎へ移る。群馬県立(旧制)高崎中学他いくつかの中学校を中退。札幌の叔父に預けられ、鉄道管理局に勤務(のち業務上横領罪で服役)。その後、貿易商館、医療器械店などに携わる。1922~23年、有島武郎の推輓を受けた『太陽の沈みゆく時』(全三巻)でデビュー。1936年、『文藝春秋』の実話原稿募集に「酒場ルーレット紛擾記」が入選し、再デビュー。1938年、「ナリン殿下への回想」で第七回直木賞を受賞。戦中は満州に渡る。同地で終戦を迎えた後、文筆活動を再開。1959年、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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