出版社内容情報
手島 圭三郎[テジマ ケイザブロウ]
著・文・その他
著者等紹介
手島圭三郎[テジマケイザブロウ]
北海道生まれ。「しまふくろうのみずうみ」で絵本にっぽん賞、「きたきつねのゆめ」でボローニァ国際児童図書展グラフィック賞受賞、’87ニューヨークタイムス選世界の絵本ベストテン。「おおはくちょうのそら」’88ニューヨークタイムス選世界の絵本ベストテン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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keroppi
84
冬を過ごし、春を迎えるくまげらをドキュメントとして描く。くまげらの木をつつく音で、森にすむ動物たちに春を知らせる。他の絵本のように襲い襲われるという話がない分、平和な印象がある。くまげらの鳴き声や出す音が、森にこだまする。2021/12/17
ぶち
69
くまげらはキツツキの仲間で、黒い体に頭のてっぺんだけ紅い。そのコントラストが鮮やかです。冬は餌を探すのが難しくなります。枯れ木の中にいる虫を探すのですが、少なくてたいへんです。でも、あきらめずに、カンカンと木に穴を掘り続けます。森に響く、その澄んだ音が聞こえてくるようです。冬から春へと季節が移っていくと、山の森の景色にも色が増えていきます。空の色も明るく感じられます。くまげらにとっても春は歓びの季節です。淡々と厳しい冬を乗り越えて、春の喜びを感じて生きていく。簡潔な文章からもその喜びが伝わってきます。2025/05/05
yomineko@ヴィタリにゃん
66
北国に住むくまげらの大きさは烏ぐらいのきつつき。冬は中々食料としているありがいない。あちこち突いてありを探すが、、、ある日ようやく春がやって来た。鳴いて森の仲間達に春を告げる。向こうから雌のくまげらがやって来た。2羽は夫婦となり、大きくくり抜いた木の中の穴で子育て。あぁ。平和だな。動物の世界は平和だな。とても羨ましい。2024/08/24
k sato
22
春告鳥といえばウグイスですが、北海道はクマゲラと言ってもいいですね。版画家・手島圭三郎さんの絵本を初めて読みました。輪郭線を黒で刷る木版画。クマゲラの真っ黒な全身も輪郭線とともに力強く表現されています。日本一大きなキツツキとだけあって、バサバサと翼を動かす音が聞こえてきそうです。黒の重厚感が迫力のある版画を生み出しています。クマゲラの特徴的な白いアイリングも際立っています。手彫りするときにでる木屑。クマゲラが木に穴を掘るときにでる木屑。手島さんはクマゲラの気持ちになって彫刻刀を握っていたのでしょうか。2024/10/12
大島ちかり
5
目が可愛い。笑ってるようにみえる2023/12/20