アゲインスト・リテラシー―グラフィティ文化論

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  • サイズ A5判/ページ数 256p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784864800143
  • NDC分類 727
  • Cコード C0070

目次

1 作家論(バンクシーズ・リテラシー―監視の視線から見晴らしのよい視野へ;BNE―水の透明なリテラシー;レター・レイサーズ―ラメルジーと武装文字の空気力学;絵画とスピード違反―サイ・トゥオンブリとホセ・パルラ;誘拐と競売―ゼウスと有名性について;スウーンとストリート・アートの「新しいはじまり」;パリー・マッギーの「界面」;Obey Me―横断と支配の論理)
2 都市と落書きの文化史(前史(一八六二‐一九六七)
グラフィティとプロテストの落書き
地下鉄の時代とそれ以降)
3 現代日本との接点(スタイル化するシミュラークル―グラフィティ文化とオタク文化;日本の視覚文化とライヴ・ペインティング的なもの;匿名性の遠心力―震災から考える)
4 美術史に照らして(アゲインスト・リテラシー)

著者等紹介

大山エンリコイサム[オオヤマエンリコイサム]
美術家。1983年、イタリア人の父と日本人の母のもと東京に生まれる。慶應義塾大学卒業後、東京藝術大学大学院修了。グラフィティ文化の視覚言語を翻案したモチーフ「クイック・ターン・ストラクチャー(Quick Turn Structure)」を軸にした壁画やペインティング作品を発表し、注目を集める。また、現代美術とストリート・アートを横断する視点から、エッセイや論文の執筆も行なう。2011年秋のパリ・コレクションではコムデギャルソンにアートワークを提供するなど、積極的に活動を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

San fairy Ann

5
久々に骨の折れる読書だったけど実に面白かった グラフィティアートの文化史と(アゲインスト)リテラシーという言葉を軸にしたグラフィティアート批評の二本が柱になっていて、文化史はわりとさくさく読めたけどもアゲインストリテラシーパートは結構現代哲学系のタームももりもりで文字通り己のリテラシー不足のせいで若干消化不良 それでもリテラシーの対象を細かく区分して論じるっていうのは個人的には結構新しくて興味深かった 神聖かまってちゃんのロックンロールは鳴り止まないっ、てセンソリアルリテラシーを端的にあらわしてる歌詞だな2015/05/07

引用

2
アゲインスト・リテラシーというコンセプトなどだいたい分かったのだが、ライブペインティング的なるものだけ全く分からなかった、単に失敗作なのかもしれない。あとアゲインストリテラシーというコンセプトがソンタグにかなり多くを負っているが、ソンタグ読解がどれだけ妥当なのか判断できないのが歯痒かった2020/03/11

msykst

2
作品論をやろうぜ、とゆー事かと。インサイダーもアウトサイダーも、総じてグラフィティに対して硬直した視座ばっかやと。それを対抗(against)するのに持ち出すのが「グラフィティ」と「ストリートアート」の区分けで、前者は様式美的だけど後者は寛容的でガンガン作品論を書けるぜ、と。ここで筆者は、割と明確に後者を支持してる気がした。そして個別の作品論がどれも鼻血出るんじゃねーのって位面白い。あと余談やけど、「価値共同体の乱立による閉塞感」ってゆー問題意識は『視覚文化「超」講義』と共通してると思いました(小並感2015/02/14

Като́н

1
エンリコイサムの本他にも読んだけど、いかんせん意識の高いルー大柴調の悪文は読み慣れない。2021/10/26

a.k.a.Jay-V

1
爽快感ある読書体験でした。文化論と言うだけあって、フランス哲学、ポストモダンなどが軸となっており、グラフィティーキッズには敷居が高いのかもしれないが、視座をも高める事になるので、読んでみて。今、分からなくても、数年後分かる事もあるかもだし、読了後に始まる自分の物語があるかも?ラップは多くのキッズをヘッズに変えてきた様な(手に持つものをチャカからペンに変えてきた様な)歴史があるが、本書も同じ様な立ち位置。必読。2021/09/21

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