内容説明
古代ローマの建築家は、都市の中に建築を造っているのではなく、都市を計画しているのでもない。都市や建築を新たに生み出す装置のような、都市としての母なる建築を築いているのだ。“ローマン・コンクリート”で造られ、消すこともできない古代ローマの跡をなぞっているかぎり、都市ローマは更新する。これが、ローマの奇跡である。
目次
1 陶片の山から
2 小路を行く
3 白い柱に寄り添って
4 弟分の丘から身を乗り出して
5 水道橋を追いかけて
6 塔が建っている
7 古代の輪郭を指でなぞって
8 幾つもの中心に佇んで
著者等紹介
板屋緑[イタヤリョク]
1951年福岡県生まれ。1976年早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。1976‐1985年鈴木恂建築研究所勤務。1985年R.D.アーキテクツ設立。建築作品:「フラグメント・ビルディング」第2回アンドレア・パッラーディオ国際建築賞最優秀賞・イタリア(1989年)、「遠ざかる家」第14回吉岡賞(1998年)、「壺中の家」(1999年)。1999‐2022年武蔵野美術大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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