内容説明
抵抗詩・民衆詩を体現した金芝河文学と民主化運動の実相を記し、その精神を引き継ぐ12名の詩人たちを紹介。その多様性に満ちた特徴を明らかにする。
目次
第1章 風刺詩人から「生命思想家」への変身(金芝河の生涯と作品;金芝河への私信;在日朝鮮人M氏との往復書簡;敗北と裏切りの「抒情」)
第2章 信念―民衆詩を志向した詩人たち(鄭浩承―真実なるものとしての「悲しみ」;パク・ソヌク―「光州」の悲劇との闘いの中で;河鍾五―4・19から「光州」、「光州」から「統一世代」へ;パク・モング―叙事的再現の可能性をもつ連作詩;朴柱官―絵画的で個性豊かな詩世界 ほか)
著者等紹介
趙南哲[チョナムチョル]
1955年在日朝鮮人三世として広島に生まれる。2023年詩集と散文『生きる死の果てに』(コールサック社刊)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かふ
22
韓国の朴正煕政権下の反体制詩人。獄中詩人として国際的に釈放の運動がサルトルらによって起きる(大江健三郎も参加)。反体制の詩人だと思われていたが晩年は変節し、学生の民主化運動に意義を出す。過去の政治運動やどうしようもない女ずきやアル中を告白し、金芝河であることを後悔する(詩人芝河は地下の意味)。それは韓国で問題となったが日本にはあまり伝わって来なかった。彼も人間なのだと肯定的に受け止められたようだ。しかし趙南哲は手厳しく批判する。それは光州事件の学生たちに対することだったからだ。2024/08/05
悸村成一
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読了-11冊め。図書館本。必読の本。2024/04/19
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