内容説明
二階俊博自民党幹事長、エイドリアン・ゼッカー氏(アマンリゾーツ創業者)との対論も収録!決めたことを実行できない、他人の時間を盗む、ことなかれ主義、論理的思考が苦手、クレームに弱い…企業経営と政策提案の現場で得た「日本病」克服策。
目次
第1章 非効率大国ニッポン
第2章 観光をサービス産業改革の起爆剤に
第3章 危険な「海外で人気の日本文化」幻想
第4章 論理的思考と変化が大の苦手
第5章 形式主義と事なかれで「失われた二十年」が長引く
第6章 感情論を止めて今すぐ実行を
結論 変化を受け入れられる国へ
特別鼎談 世界が驚嘆する観光大国・日本―エイドリアン・ゼッカー氏(アマンリゾーツ創業者)×二階俊博自民党幹事長
巻末特別対談 二階俊博自民党幹事長
著者等紹介
アトキンソン,デービッド[アトキンソン,デービッド] [Atkinson,David]
小西美術工藝社代表取締役社長。三田証券社外取締役。元ゴールドマン・サックス金融調査室長。裏千家茶名「宗真」拝受。1965年、イギリス生まれ。オックスフォード大学「日本学」専攻。1992年にゴールドマン・サックス入社。1998年に同社managing director(取締役)、2006年にpartner(共同出資者)となるが、2007年に退社。同社での活動中、1999年に裏千家に入門。2006年には茶名「宗真」を拝受する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニッポニア
61
25年間成長していない、先進国最下位の生産性。脱却するために。以下メモ。古い建物、文化、日本にある潜在能力を活かせば、イギリス以上の回復する。富裕層向けの設備を用意し、リピーターを増やす。しかし、住むにはすこぶる快適。おもてなし、だけで観光客は来ない、観光資源目当てが前提。日本の「道」剣道などは基本的に1対1、人との交流も必要。食品の味も向上している、と言うが、それは脱個性しているだけでは。子供の声がうるさい、音の出さない盆踊り、は寛容性の欠如。日本は似た価値観を持つ国民が大半であるため性善説が成り立つ。2024/04/27
Kentaro
42
調査によると、滞在日数が長く、落としてくれるお金も多い遠方からの観光客が来ない最大の理由は、誤解を恐れずにいえば、日本は「unwelcoming and cold」、外国人を歓迎しない、不親切、冷たいというイメージだ。これは海外からの生の声で、日本を訪れたことのない欧州人のイメージで最も多かった答えだ。簡単に言えば、何でも禁止で臨機応変がきかないということだ。外国人観光客の不満は、日本のサービス産業が国民重視で、ルールを重んじるあまり、観光客向けに発達していないことが関係している。2020/05/11
壱萬参仟縁
35
観光論の主張は彼の別の本で知っていたので、似たような指摘も出ていた。観光産業で大切なのはセグメンテーション(差別化)です(53頁)。オックスフォード大学時代の先輩、タイモン・スクリーチ氏は、日本人の特徴について「日本人は他人の財布は盗らないが、他人の時間は盗む」と言っていました(101頁)。生産性は単位時間当たりの生産量を上げることだが、効率を上げて短時間で成果を出す事でもある。成果は景気の実感も得られない時代に、どう評価したらいいのか。さらに疑問に思ってしまった。2018/04/18
kubottar
23
他人の時間を奪う日本のビジネスマン。その話は身につまされた。会社の始まる時間は全員守るが、終業時刻は全く守らないのは確かに言い得て妙。長時間労働を美徳とする民族性があるから、生産性が向上しないのは何とかしたほうがいい。2019/09/05
GELC
19
生産性向上がテーマの本だが、序盤は観光立国論の様相。 日本の課題:融通が利かない、一面的な情報しか報道しないマスコミ。 形式にこだわるあまり本質が抜け落ち、何のための形式か忘れてしまう。 考えるのが面倒で、クレームが出るとすぐに「全面禁止」は、確かに思い当たる節がある。 また、日本人は論理的に考えることが苦手とあるが、自分自身、IRについてデータが示されても反対という考えしか出てこないので、言われていることは実感できる。ただ、この人の立場が直接利益が得られる側なので、全面的に信用するのは危険と感じる。 2024/08/11
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