内容説明
この1冊でわかる!村上春樹、映画化の全貌。アート・シネマからアイドル映画、知られざるインディーズ映画、さらにはネットにあふれる自主制作映像にいたるまで、多様に受容されるハルキ文学の映像化のすべて。
目次
1 村上春樹と映画、その有機的なつながり(鈴木清順の映画と『騎士団長殺し』―映画批評に見る創作の源泉)
2 インディーズ映画の時代(風の歌を聴け―死のトラウマとノスタルジア;パン屋(再)襲撃/100%の女の子―繰り返されるアダプテーション
森の向う側―クロスメディアを紐帯する感覚表現)
3 原作への忠実さとの格闘(トニー滝谷―アダプテーションを通した語りの〈引き継ぎ〉;神の子どもたちはみな踊る―多文化共生社会とポスト9・11のアメリカ;ノルウェイの森―ノスタルジアの回避とグローバル・アート・シネマ)
4 多様化するコンテクスト(アコースティック―男性スター表象と韓国ポピュラー文化;ハナレイ・ベイ―ヤンキー男子と視線の政治性;バーニング 劇場版―曖昧さと不可視性;ドライブ・マイ・カー―他者性の構築と受容 ほか)
著者等紹介
藤城孝輔[フジキコウスケ]
沖縄県出身。岡山理科大学教育学部講師。沖縄映画研究会運営委員長。キングズ・カレッジ・ロンドン映画学博士課程修了。専門分野は、沖縄を中心とする東アジア映画およびアダプテーション。“Trapped in Between:Interim Space/Time in Wong Kar‐wai’s In the Mood for Love and 2046”(『映画研究』6号、2011年)で第4回日本映画学会賞、「『罪の手ざわり』と触感のない動物たち」(『ドキュメンタリーマガジンneoneo』10号、2017年)で映画評論大賞2017を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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