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内容説明
ポップアートの時代から現在に至るまで、多様なメディアを駆使し制作する「画家」デイヴィッド・ホックニー。軽妙洒脱なイメージで知られる一方、作品に漂う奇妙な静謐さ、特異な時間表現は、安直な解釈をすり抜ける未知の領域をはらむ。本書では、ホックニーが独自の視覚論を提唱しはじめた1980年代に軸を据え、「記憶」「キュビスム」「作品空間と観者」をキーワードにホックニー芸術の多様な側面と豊饒な源泉を探る。その表現の真意に迫る初の研究書。
目次
序論 ホックニーの「逆遠近法」再考
第1章 写真コラージュと「記憶」の表象―「逆遠近法」から記憶の集積へ
第2章 “時”のパースペクティヴ―マルセル・プルースト『失われた時を求めて』とのかかわり
第3章 ホックニーのキュビスム論の背景―一九八〇年代写真コラージュとピカソの影響
第4章 「フランス三部作」舞台美術における時空間のコラージュ―二〇世紀初頭のフランス美術との比較を中心に
第5章 「カーテン・シリーズ」(一九六三年)―同時代美術とのかかわり、および社会的背景から
第6章 「移動する焦点」の実相―一九七〇―八〇年代の日本美術受容に着目して
結論 終わらぬ道の標に
著者等紹介
田中麻帆[タナカマホ]
1984年横浜生まれ。2018年博士(文学)の学位取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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