内容説明
明らかになる連合政権の全貌!複雑な機構や政策をわかりやすく解説した入門書!最新の研究成果を満載!
目次
第1部 幕府を支える人びと(将軍―室町時代の武家の棟梁;室町殿―公武に君臨した絶対権力;管領―将軍を補佐する幕府のNo.2 ほか)
第2部 基本となった政策・制度(建武式目―出発点となった政策方針;重臣会議―将軍と大名との協調関係;御前沙汰―将軍臨席でおこなわれる訴訟の審理 ほか)
第3部 幕府を揺るがした合戦・政争(幕府開創戦―ライバルたちを蹴散らした尊氏;観応の擾乱―幕府を分裂させた骨肉の争い;康暦の政変―細川頼之追放計画 ほか)
著者等紹介
丸山裕之[マルヤマヒロユキ]
1982年、新潟県生まれ。明治大学大学院博士後期課程単位取得退学。戎光祥出版株式会社編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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パトラッシュ
65
室町幕府とは形の上では征夷大将軍を頂点とした武家政権だが、実質的には諸大名の権力抗争と利害調整の機関でしかなかったことがよくわかる。たまに義満、義教など有能な将軍が出た頃を除き、大部分は無能か幼少ばかりで国庫や直属軍もないとなれば、まともな政治機構として機能していたかも疑わしい。特に応仁の乱以降の分裂した有力大名に担がれて足利家が何の実権もない将軍の座を巡って争う有様は、足利家が天下万民など考えず将軍職への妄執しかなくなった状況をさらけ出す。なお78頁の系図で足利義満を直冬の息子にしているのは義詮の誤り。2021/05/18
鯖
19
イラスト、書状、家系図等を駆使して、政争や収入基盤、女房といった各項目ごとに数ページでまとめた室町幕府の図解書。公家との関係の項目で、尊氏の頃は公家とのつきあいも浅かったが、やがて武家昵懇公家衆と呼ばれる公家たちと婚姻等を通して密になっていくが、都を逃れる義昭についていった公家は皆無だった…というあたりが切ない。将軍家に生まれたものは男も女も寺に入ることが多かったというのはスペアは必要だけど、やっぱり子孫増やして、政争の種を増やすこともあるまいって理由かなあ…。ただでさえ兄弟間の争いの多い時代だし。2018/09/26
サケ太
19
室町時代を、室町幕府というものを簡素に分かりやすく纏めてある素晴らしい書籍。将軍、室町殿を始めとした幕府を支えた人々。当時の状況に合わせた幕府の政策の数々。幕府を揺るがした合戦・政争。200年以上続いたのに教科書ではあまり取り上げられていない印象だった。この時代の魅力を知れる。もっと勉強せねば。2018/06/15
組織液
16
いやーこれもっと早く読んでおけばよかった… 第3部の合戦や政争などは割とどの本でもわかりますが、第1部の「室町幕府を支える人々」と第2部の「基本となった政策・制度」は他の本では触れられていないものが多いので非常に参考に なりました。正直稲村御所、篠川御所とか全くと言っていいほど知りませんでしたしね() ただ最後の元亀争乱の内容は少し古臭さを感じました。図説鎌倉府の方も読んでおこうかなぁ…2020/12/05
futabakouji2
11
読む前は室町のことは知っているかなと思ったら、色々知らないことばかり。しかもこの時代のことを図説で説明した本はほぼ初めて読んだ。にしても山名と大内は領地が多すぎ。義満にやられてしまいますわ。将軍を殺しても赤松家が生き残っているのに笑った。てっきり赤松家は滅亡してどっかの家から子供をもらったと勘違いしていた。江戸時代なら赤松家は御家取り潰しだろ。2019/05/10
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