目次
第1部 尊氏以前(尊氏の父祖―頼氏・家時年代考;下野藤姓足利一族と清和源氏;鎌倉御家人足利氏;北条氏の専制政治と足利氏;鎌倉期足利氏の族的関係について;鎌倉後期の足利氏家督;鎌倉幕府家格秩序における足利氏;中世足利の都市的空間)
第2部 足利氏の家政と被官(足利氏の所領とその経営;足利氏の三河額田郡支配―鎌倉時代を中心に;高氏・上杉氏の確執をめぐって―「上杉家文書」暦応元年十二月十九日足利直義御判御教書を中心に;高氏と上杉氏―鎌倉期足利氏の家政と被官;鎌倉時代の鑁阿寺経営―「郷々寺役記」を通して)
第3部 下野足利氏関係史料
著者等紹介
田中大喜[タナカヒロキ]
1972年生まれ。学習院大学文学部卒。学習院大学大学院博士後期課程修了。博士(史学、学習院大学)。現在、駒場東邦中学・高等学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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葉紗
1
室町時代に比べて「影が薄い」鎌倉時代の足利家を論じた本です。論文集であり、個々の論文はお互い対立している項もあり、ざっくばらんにまとめた、といった印象。初心者には難しく、読むのに時間がかかりましたが非常に参考になりました。足利と北条の関係の良好さ、足利家時の自害が通説とは真逆の理由だったかもしれないこと、足利配下の高氏と上杉氏の、足利家当主と弟を巻き込んだ確執などなど、興味深い項目が数多くとりあつかわれ、今まで感じていた足利家の姿とはぜんぜん違う姿を感じることが出来ました。2014/07/08