内容説明
人生は長いようで短い。短いようで長い。そう、この一本のゴムのように―。元「ゆーとぴあ」ホープこと城後光義の半生を通し、師匠と弟子、父と息子の哀歓を描いた本格芸人小説。
著者等紹介
吉川潮[ヨシカワウシオ]
1948年生まれ。立教大学卒業後、放送作家のかたわら演芸評やコラムを発表、のちに小説家として執筆を始め、1997年『江戸前の男―春風亭柳朝一代記』で新田次郎文学賞、2005年『流行歌―西條八十物語』で大衆文学研究賞を受賞。落語立川流顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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道楽モン
1
芸人小説に定評ある吉川潮の小説「ゆーとぴあ」。レオナルド熊との師弟関係から、漫才ブームの全盛と衰退期のど真ん中を駆け抜けたホープこと城後光義の半生を描いている。田端グループと呼ばれた芸人仲間を中心に、マギー司郎、ポール牧、ビートたけし、石倉三郎など当時を共に生きた面々の時代的ポジションとその交友が興味深い。ギャンブルに溺れる典型的な破滅型芸人だったんだ。「人生は長いようで短い。短いようで長い。そう、この一本のゴムのように」…名言過ぎて笑っちゃいます。2022/10/30
TERu☆
0
☆☆☆2011/12/02
mushagumi
0
ホープの還暦記念に描かれた自伝的小説。面白くも芸人の業の深さに感じ入る。2010/06/06
SATAN'S TOY
0
小説仕立ての是非はさておき、昭和の芸人達の破天荒な生き様はどうしようもなく魅力的。と同時にこれはもう通用しないよなぁという思いもある。レオナルド熊を中心とした証言集みたいなものも読みたいが、もう遅いのか…2024/03/22