内容説明
母は僕を、もうこの世にいない兄の名前で呼ぶようになった。夢を追い不器用に生きた兄と、堅実に歩む僕。兄弟と老いた母の愛の形を描いた李箱文学賞受賞作「心の浮力」を含む最新短編集。喪失と疎外、自責と愛などをテーマに、家族や介護、格差など同時代の社会問題を通して現代人の生を描く。
著者等紹介
イスンウ[イスンウ]
李承雨。1959年生まれ、韓国全羅南道長興出身。1981年、「エリュシクトーンの肖像」が「韓国文学」新人賞に選ばれデビュー。大山文学賞、東仁文学賞、李箱文学賞など受賞多数
平原奈央子[ヒラバルナオコ]
1980年生まれ、福岡市出身。九州大学文学部史学科(朝鮮史学研究室)卒業。ソウルの梨花女子大学で語学研修、西江大学へ留学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ザビ
10
「今からでもソンジュンにカフェを開くお金を工面してあげたい。だからなのよ、だからお金が欲しいと言っているの」兄弟を比べ、夢ばかり追っていた兄を非難した罪悪感と後悔にかられ、兄亡き後もずっと開業資金を工面しようとしている母。自分の中の罪悪感とどう向き合うか?その苦しさ部分を輪切りにしたような短編集。そういえば…僕自身の人付き合いで波長が合う・合わないを測っていたのは、その人の中での罪悪感との向き合い方・扱い方だった気がする。たとえ苦しくても罪悪感と向き合えることの方が、心の誠実さを保っているように思える。2026/02/18
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