内容説明
不安定な地位にある大学非常勤講師のドロシーは、図書館のトイレで出血を確認する。流産したことを親友にも母親にも打ち明けることはできない。大学で講義し、セラピーに通い、産婦人科を訪れるが、どこにいても何をしていても世界から認めてもらえない気がしてしまう。3月の終わりからの1ヶ月半、予測不能なキャリアのなかで、自分の身体に起きた「流産」という不可解な出来事と知性によってなんとか折り合いをつけていく。
著者等紹介
スモールウッド,クリスティン[スモールウッド,クリスティン] [Smallwood,Christine]
2014年にコロンビア大学で英文学の博士号を取得し、これまで5本の短編小説をThe Paris Review、n+1、Viceなどの文芸誌で発表している。また数多くの書評やエッセイをThe New Yorker、Bookforum、The New York Times Magazine、Harper’s Magazine等に寄稿する批評家でもある。現在、ブルックリンに夫と二人の息子と住んでいる
佐藤直子[サトウナオコ]
東京都内の大学で非常勤講師として英語を教えている。現代アメリカ小説における「偶然性」のテーマに関晶がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。