内容説明
いつかは自分だけの一文に出会える。まずは求めよ。話はそれからだ。直木賞作家の最新エッセイ集。
目次
1 転機はふいに霧の中から。台湾への旅がはじまりだ!(台湾へ飛ぶ、小説へと衝き動かされて新しい旅へ。;台湾を飛ぶ。見えない境界線の向う雨に煙る「台北の街」 ほか)
2 猫と始めた新しい暮らし 第二の人生はここから。(広島で始まった日本での暮らし 父は詩を私は小説を書く。;結婚は西鉄沿線から そこにはいつも猫がいた。 ほか)
3 子どもたちを育んだ町から新天地へ旅立ちのとき。(図書館に通った 出会った本たちは私の原点。;一日千秋の思いで待ちに待った猫との再会。 ほか)
4 懐かしさと諦観とままならぬ世にも浮かぶ瀬あり。(変わりゆく時代の後ろ姿 指先に感じる過ぎし日々への憧憬。;遊び場はいつも商店街 スリリングで義理堅い燕の気分で。 ほか)
5 酒なくて何がわが人生ぞ プリミティブな酒に酔う日々。(行きつけのバーを再訪 コロナ時代の酒飲みは…。;日本酒づくりの醸造所へ 温度と酵母の香りと。 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
19
ふざけた作家と思ってたら、案外真面目というかどうもイマイチあわない作家さんではある。初期は結構おちゃらけた作風だと思ってたけど、なんだかだんだん手堅くなってきたような。売れる前は乳丸出しだったのに、売れたら水着もやらなくなったグラビアアイドルみたいでなんかイヤなのであろうか、金持ちと結婚して昔は乳揉んでたのにというような元カノみたいなものかと。福岡小郡なんだ、今日行こうかなと思った。2023/03/19
DEE
9
旅をテーマにしたエッセイは、コロナ禍真っ只中の時期はきつかっただろうな。いくつもの制約がある中でのこの連載は、さすが作家といったところか。今は売れっ子でも苦労の時期はあったのか。ちょっと勇気付けられた。台湾、また行かなくては。2022/12/21
カツ
7
地方新聞に連載したエッセイを纏めたもの。なので地方色が強く、他のにしとけばよかったと後悔。小説じゃないので東山節もないしな。なので自分的にはイマイチでした。2025/01/11
toshi
6
あちこちに書いたエッセイをテーマ別にまとめたものなので、内容がかぶりまくり。 同じネタでいろんな媒体に書いていたんですね。 とりあえず本に纏める時には、かぶらないように載せないとか、一つのエッセイに書き直すとか読者のことを少しは考えて欲しいものです。 「小さな場所」を読んだとき、「もしかしたら著者の子供のころの話なのかも?」って書いたけど、その通りだった。2022/12/02
あつ子🐈⬛
5
この方の文章に一目惚れしてから幾星霜。本書も、とても良かった。愛猫カグラ君のくだりは同じ猫飼いとして、ほわほわしてしまう。どうかずっと日本にいてくださいませ。2023/01/16
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