目次
1(砂;目蓋 ほか)
2(主よ、;連翹 ほか)
3(刺蛾;累卵 ほか)
4(甕;暖炉 ほか)
著者等紹介
魚村晋太郎[ウオムラシンタロウ]
1965年川崎市生まれ。1990年頃から詩の朗読やパフォーマンスを行う。1996年、「玲瓏」に入会し塚本邦雄に師事。2000年、左岸の会に参加し岡井隆に親炙。2003年、第一歌集『銀耳』(砂子屋書房)で現代歌人集会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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toron*
2
しのこしたことを数える切り花がつぼみをひらくやうにやさしく からだよりゆめはさびしい革靴と木靴よりそふやうにねむれば 三月の雨はおとなふ木の肌がなにもおしへてくれない朝も きさらぎのひかりをかへす水鳥の胸に水面はひらかれながら ローソンのバックヤードでくちづけをおぼえる子供たちによろしく 付箋まみれになりそうにな本だった(なりそうだったので、慎重に2回読んだ)。また、字余りではなく意外なところに切れ目があって、不思議なリズムを生む歌も多かった。『銀耳』も読んでみたいけど手に入らなさそうで惜しい。2021/05/22
Noy
1
声には、感情がありかんじやうのなかにあなたの隠れ家がある (p.91) 無花果のタルトにならぶ断面は もう戦争に行くことはない (p.126) どこか暗い、少しドロッとした世界観。2022/05/29