内容説明
140年前、スリランカはコーヒーの一大産地だった!?10年がかりで実現したフェアトレード。幻のコーヒーといわれたスリランカコーヒーが現代に甦った。
目次
1章 「フェアトレード」との出合い(インド洋の涙;ブラジル、奴隷市場 ほか)
2章 幻のスリランカコーヒーを探して(スリランカを襲った大災害;消えたスリランカコーヒー ほか)
3章 ほんとうの「フェアトレード」とは(コーヒー取引の裏則;国家財政をも揺るがすコーヒー ほか)
4章 されど、コーヒー(名峰の名を冠して;植樹支援プロジェクト開始! ほか)
著者等紹介
清田和之[キヨタカズユキ]
1946年熊本県生まれ。熊本県立濟々黌高校、静岡大学工学部卒業。1978年に学校法人北部学園・北部幼稚園を設立、理事長を務める。1994年、有機無農薬コーヒーの輸入・販売を行う(株)ナチュラルコーヒーを設立。2004年、特定非営利活動法人日本フェアトレード委員会を立ち上げ、スリランカコーヒーの輸入・販売を開始。現在はスリランカ・ピリウェラ村でコーヒー苗の植樹活動を広げている。日本フェアトレード委員会理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙@読書会10周年
19
映画「おいしいコーヒーの真実」を観てコーヒー農家の惨状を知り、図書館員リコメンドのこの本を手に取りました。大規模コーヒー農園で大金持ちになるのはほんの一握りの人のこと。コーヒー豆は買い叩かれ、原材料費は安くなっているのに一杯のコーヒー代は決して安くなっていきません。答えは簡単で農家から小売りまでの何重もの中間業者が「天国のような信じがたい利益」を得ているからです。☆☆著者はスリランカのコーヒー農家からコーヒー豆を買い続けてます。スリランカと言えば紅茶王国と思われ勝ちですが、それはイギリスが植民地にしてから2015/04/27
ちかっぱ
2
フェアトレードについてよく知らなかったので、この本を手に取った。スリランカをはじめ、コーヒー生産者、コーヒービジネスの実情とそれに対しての筆者の取り組みが書かれている。誰もが問題解決のためになんとかしなければならないと分かってはいるもの、実際に積極的に行動を起こす人は少ない。しかし、自ら現地に赴き、支援をする筆者は尊敬に値すると思った。私にもできることを考えたいと思わせてくれる1冊だった。2018/02/23
りん
2
慈善活動の一環としてフェアトレード商品を買ったこともあったが、それが自己満足かもしれないと改めて思った。本当に貧しい農家に、労働に等しい給金が払われていないことを知ろうとしていなかった気がする。2011/06/27
Albireo / ふじじ
1
同じフェアトレード組織でも、実際に発展途上国の自立に繋がらないいい加減なものと、販売者が現地に赴き適正価格で購入・産業保護し、生産者の自立に繋げるものがあることを知った。
ももとり
1
若干タイトル詐欺。筆者の活動について書かれた本であってコーヒー全体のフェアトレードについて書かれた本ではないので注意。フェアトレードとはかくあるべき、と言った筆者の信念は感じられた。けど大企業がここまで綿密なケアは出来ないだろうから大企業の行うフェアトレードについても知りたい。続編を書いているようだが未読。2013/05/06
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