内容説明
保育や教育の現場において、子どもの支援のために、保護者と連携を取ろうとしても、話が伝わりにくかったり、信頼関係が築きにくかったりすることがある。保護者自身が課題を抱え、支援を必要とする、いわゆる「気になる保護者」にどう対応したらよいのか。療育や教育、子育て支援の現場で数多くの心理臨床経験をもつ著者が、「児童虐待」を中心に「子育て不安」や「発達障害」「非行」などの事例を通して、保育・教育現場での「保護者理解」について考える。子どもやその家族を支援する保育者や教員、心理専門職に就く人に読んでいただきたい一冊。
目次
序章 保育・教育現場の気になる保護者たち
第1章 なぜ「内なる子ども」との対話なのか(「内なる子ども」とは誰なのか;「内なる子ども」と発達理論;重なる時間軸という視点から)
第2章 気になる保護者の心理アセスメント(家族の心理アセスメントと家族システム論;精神疾患・精神障害の基礎理解;発達障害の基礎理解;児童虐待の基礎理解;外国につながる保護者たちの基礎理解)
第3章 事例にみる気になる保護者たち(気になる子どもの気になる保護者たち;その他の気になる保護者たち)
第4章 「内なる子ども」との対話を通して―被虐待体験をもつ母と子の物語(母と子の物語(現在)
サチさんと「内なる子ども」の物語(交差する現在と過去) ほか)
著者等紹介
柳瀬洋美[ヤナセヒロミ]
東京家政学院大学現代生活学部児童学科准教授。公認心理師・臨床心理士。お茶の水女子大学家政学部児童学科卒業、保育士、幼稚園教諭一種・小学校教諭一種免許取得。お茶の水女子大学大学院児童学専攻修了、家政学修士。大学院修了後、心身障害児総合医療療育センター心理士、東京都稲城市子ども家庭支援センター専門相談員、東京都公立中学校スクールカウンセラーを経て現職。大学で保育者・教員養成、学生相談に携わる他、東京都稲城市子ども家庭支援センターで心理スーパーバイザーを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。