内容説明
大島浩といえば、「ヒトラーナチスの追従者」「暗号を解読され、連合軍に有利な情報を流し続けた人物」で片づけられがちなのは否定できない。ではなぜ、最後まで、特命全権として、日独政府の信任を得られたのか、なぜ、情報外交戦に通じた人物が、ドイツ軍有利の電報を送り続けたのか、疑問が尽きない。本書では、「敗者は歪曲される」を立証すべく、その典型例として、定説化された大島浩を取り上げ、外交・情報資料を再検証し、多角的視点でその実像を明らかにする。
目次
駐独武官への道
外交戦
第二次世界大戦
独ソ戦と太平洋戦争
戦局の転換
最後の攻防
東條との別れ
著者等紹介
中川雅普[ナカガワマサヒロ]
1959年(昭和34年)熊本県八代市生まれ。大阪大学大学院文学研究科前期博士課程修了。専門は、ドイツ現代史・労働政策。平成14年から神戸女子短期大学非常勤講師「国際関係論」。現在、地元で、熊本学園大学「公務員講座」、ひとり親学習支援事業に携わりながら、念願の執筆活動に従事。大阪大学西洋史学会所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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