受難の子ども―いじめ・体罰・虐待

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受難の子ども―いじめ・体罰・虐待

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  • サイズ A5判/ページ数 224p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784863590922
  • NDC分類 371.45
  • Cコード C3037

出版社内容情報

「いじめ」「体罰」「虐待」と呼ばれる子どもたちの “事件”が後をたたない。その「受難のこどもたち」の根源は普遍的に存在し、誰にでもふりかかる。誰もが加害者になり、被害者になりうる危うい構造のなかにある。個人の問題ではなく、社会全体の大きな問題である。

2011年、滋賀県大津市の中学生が自ら命を絶った。同級生によるいじめを苦にしてのことだった。2012年、大阪市の高校生が自ら命を絶った。部活の顧問の教師による体罰を苦にしてのことだった。2013年、横浜市の雑木林で、6歳の女の子の遺体が発見された。母親の交際相手による虐待で死亡し、遺棄された。どうすれば「受難の子どもたち」を守ることができるのか。

立場も考えも違う12人の執筆者が立ち上がった。苦しみに耐えている「受難の子どもたち」の背景を分析し、乗り越えるために、分かりやすく「具体的事例」を掲げ、社会学、思想史、心理学、教育学、哲学、比較法学などを駆使して、多角的に提言する。

序章 時代と子ども?「問題行動」と正しく向き合うために  
1 「問題行動」を定義し直す
2 ともに向き合うということ
3 時代をたどり直す
4 親たちはどういう友だちと一緒だったのか
第1部 子どもといじめ
第1章 なぜ、いじめは起きてしまうのか  
1 「自我」の欲望
2 自己不十全感
3 逃げ場のない教室空間
4 価値観の多様化
5 いじめはどうすればなくせるか?
第2章 わが子がいじめにあったとき?親の視点から 
1 子どもを守れなかった親の心情
2 学校の役割
3 子どもを救うために親ができること
第3章 「いじめ」をとおして、学び、つながる  
1 学級崩壊といじめの常態化
2 暴力に訴えるのではなく、話し合う関係への修復 
3 いじめから目をそむけず考えあう
4 見えやすいいじめと、見えにくいいじめ
第2部 子どもと体罰
第4章 子どものいたずらと罰?罰なき時代の暴力というアイロニー
1 絵本『もじゃもじゃペーター』
2 「文明化」の進行と忌避される罰
3 「高度な文明化」時代における子どもの受難
第5章 「暴力のない教育」への法制度改革?ドイツの事例を中心に
ケヴィンの事例
1 法制度の犠牲からの脱却へ
2 子どもの権利の拡大、 親の権利の縮小の原則
3 ドイツにおける親の体罰権の廃止
4 世界の体罰禁止法制と子どもの権利
5 「暴力のない教育」法制化の後に
6 未来の法制度をつくる子どもたち
第6章 体罰の思想史?教師の体罰はなぜ許されないのか  
ペスタロッチの事例
1 体罰否定の論理
2 羞恥の罰と自然罰?ロックとルソー
3 徳育のための体罰と知育のための体罰?ペスタロッチ
4 学校教育の普及と体罰?ヘルバルトとデューイ
第3部 子どもと虐待
第7章 子どもの虐待と母親支援   
1 児童虐待と背景要因、母親要因
2 母親支援の実際?考え方と方法
3 母親支援の今後
第8章 孤立する母親と児童虐待   
1 社会問題としての児童虐待
2 親権と児童虐待
3 子育て家庭における「母親」の現状
4 孤立する母親への支援をどう展開するか
第9章 児童虐待は家庭の問題なのか?社会の責任を問う   
1 家族の変容と自由の増大
2  育児不安と児童虐待の社会問題化
3 個人化と社会的対応の課題
第4部 子どもの逸脱と排除
第10章 女子中学生の逸脱行動?何が彼女たちを<援交>に誘ったのか
1 「援助交際」に至る動機
2 「援助交際」という手段をとる合理性
3 「援助交際」からの離脱へむけて
第11章 学校に入れない子どもたち?北京市における「農民工」の教育問題
1 農民工の子どもと、義務教育政策
2 農民工の教育の実態
3 教育を受ける権利の不平等
4 おわりに
第12章 「社会的養護」の課題と問題?土屋敦著『はじき出された子どもたち』を読む  
回想
浮浪児と社会的養護

宮寺 晃夫[ミヤデラアキオ]
著・文・その他

内容説明

子どもが危ない!気鋭の筆者12名が“具体的事例”を掲げ、社会学、思想史、心理学、教育学、哲学、比較法学などを駆使して多角的に提言。

目次

時代と子ども~「問題行動」と正しく向き合うために
第1部 子どもといじめ(なぜ、いじめは起きてしまうのか;わが子がいじめにあったとき―親の視点から;「いじめ」をとおして、学び、つながる)
第2部 子どもと体罰(子どものいたずらと罰―罰なき時代の暴力というアイロニー;「暴力のない教育」への法制度改革―ドイツの事例を中心に;体罰の思想史―教師の体罰はなぜ許されないのか)
第3部 子どもと虐待(子どもの虐待と母親支援;孤立する母親と児童虐待;児童虐待は家庭の問題なのか―社会の責任を問う)
第4部 子どもの逸脱と排除(女子中学生の逸脱行動―何が彼女たちを“援交”に誘ったのか;学校に入れない子どもたち―北京市における「農民工」の教育問題;「社会的養護」の課題と問題―土屋敦著『はじき出された子どもたち』を読む)

著者等紹介

宮寺晃夫[ミヤデラアキオ]
1942年生まれ。1973年東京教育大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。現在、筑波大学名誉教授。専攻は教育哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。