目次
第1章 ポルノとは何か、ポルノ被害とは何か(性暴力としてのポルノグラフィ;ポルノ被害とはどのようなものか ほか)
第2章 当事者の声と支援者の声と(当事者は語る;支援者の声―女性のための支援施設から ほか)
第3章 被害防止の可能性を探る―法、性教育、技術の各視点から(「わいせつ」アプローチから「人権」アプローチへ―ポルノに対する法規制の革新;買売春をめぐる論議と包括的性教育の課題―セックスワーク論の問題点にふれながら ほか)
第4章 被害者支援の取り組みとその展望―女性のための施設と医療の現場から(社会の「ポルノ化」と「貧困化」の同時進行―女性福祉の根幹としての買春防止法を;いつまでも続く女性への性暴力と現場での取り組み―婦人保護施設の歴史と現在の課題 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
katoyann
18
2010年出版。バッキービジュアルプランニング事件などの暴力ポルノ(スナッフポルノ)や盗撮被害、及び児童ポルノにおける人権侵害について指摘されている。AV新法が出来て間もないが、この著ではわいせつ物が社会的法益(法益の帰属主体が個人ではなく社会全体にあるものとする)の観点から規定されているため、個人の人権を保護する法律が整っておらず、出演者を陵辱する過激なポルノが氾濫すると指摘している。要するに被害者の人権を保護法益にしたポルノ規制に改正(190頁)すべきという議論である。新法はその意味で一歩進んだ。2022/06/30
ひろか
7
遠くない分野で仕事はしているが、これは必須図書だ。東京都社協からの発行という2024/02/12
hikarunoir
6
性犯罪と暴力AVは地続き。性教育貧困の空隙に入り込む法定義なきメディアは男も害する。拒絶を力で快楽に変える日本独特の幻想に人権憎悪も透ける。2022/10/24
新橋九段
2
証言と銘打たれているように、ポルノによる被害がよくまとまっている。規制論には異論もあるが。2020/07/09
トッチ–
0
毎日何処かで起きている、虐待事件…その中でも本人はもとよりその子供まで人格を破壊され、人生を滅茶苦茶にしてしまう暴力。又ポルノを垂れ流すマスコミ…表現の自由の名のもとの害毒。2024/08/16