感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
A.Sakurai
2
2012年,群馬県渋川市金井東裏遺跡で,6世紀初頭の榛名山噴火による火砕流に巻き込まれ,小札甲を着たまま死亡した人物が発見され,大きな話題となった.この遺跡からは他にも多数の貴重な発見があった.本書は遺跡の発掘状況,発掘物の説明,解釈評価を一般向けにまとめたもの.甲を着た古墳人は有名なので,生まれ育ちが別地域であることや,渡来系の風貌であることは報道されていたが,ほかにも珍しい発掘結果が多く,新しい発見や解釈が目白押しで興味深い.新技術に特化した計画的な入植のようで,在地勢力主体ではなかったかもしれない.2025/04/13