内容説明
認知症の進行が止められないことは事実です。しかし、進行したから悪化するとは限りません。また、本人のいまの様子は、その人や病気の進行のせいだけではなく、私たちのケアのあり方や対応などが影響しているかもしれません…。
目次
「脳」から「人」へ
くつがえされる認知症の常識:認知症の人たちが訴える現実を知る
検査の限界:治療とはなにか?
なにがよいのか?
人と人との関係
パーソン・センタード・ケアから振り返る私の失敗
すべては「人間関係の構築」のために
現場の反省
拘束について
社会の反省
「愛」するが故の行動
著者等紹介
水野裕[ミズノユタカ]
1987年鳥取大学医学部医学科卒業。2001年認知症介護研究・研修大府センター研究部長。2004年一宮市立市民病院今伊勢分院老年精神科部長。2007年同病院診療部長を経て、2008年より社会福祉法人杏嶺会いまいせ心療センター診療部長/2010年副医院長/認知症センター長。2019年医療法人生生会まつかげシニアホスピタル・副院長/認知症疾患医療センター・センター長。所属学会:日本老年精神医学会評議員・指導医・専門医、日本認知症学会代議員・指導医・専門医、日本司法精神医学会評議員、日本認知症ケア学会。専門領域:老年精神医学(認知症)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
2
「脳」から「人」へ:基本は解剖学 最重度の人にも気持ちがある 本人の苦闘 BPSDという決めつけ くつがえされる認知症の常識ー認知症の人たちが訴える現実を知る:記憶の不思議 検査で測る記憶と実際の記憶 主張・感情 検査の限界ー治療とはなにか:哀しい希望 わかった気になる危険 なにがよいのか:進行して元気に 人と人との関係:忙しい時に限って・ジンクスの意味 パーソン・センタード・ケアから振り返る私の失敗 すべては「人間関係の構築」のために 現場の反省 拘束について 社会の反省 「愛」するが故の行動2021/05/09
kaz
0
認知症は、相手のことが完全にわからないわけでも、まったく忘れてしまうわけでも、認知症であるという自覚ができないわけでもない。また、程度の問題もある。認知症の人とどのような関係を構築していくか、きちんと考える必要がある。なお、主張は、目次を読めばだいたい察知できる。図書館の内容紹介は『認知症の人との人間関係、思い込みによる失敗…。認知症ケアの世界に身を置く医師が、自らの対応が引き起こした失敗体験や過ちの原因、実践のなかで学んできたパーソン・センタード・ケアとその意義などを伝える』。2021/04/28