内容説明
物性論のための多体の量子論、すなわち主としてグリーン関数を用いた場の量子論の凝縮系への応用を平易に解説した教科書。絶対零度の形式から有限温度の松原形式、非平衡を扱うKeldysh形式、超伝導を扱う南部‐Gor’kov形式までの解説を含む。量子ポイントコンタクトやトンネル接合などの電子デバイス的な応用例を取り上げながら、場の理論の手法の多様な技法を新しい視点を加味しつつ要領よくまとめてある。
目次
第1章 基礎概念(多体系の量子論の考え方;1粒子の量子論における伝播関数;伝播関数に対する摂同論;第二量子化)
第2章 絶対零度のGreen関数(多体系のGreen関数―定義と性質;摂動論―Feynmanダイヤグラム)
第3章 種々のGreen関数とその応用(熱平衡Green関数の数学的な性質;松原形式 ほか)
第4章 超伝導に対する多体理論の方法(超伝導状態の一般的描像;常伝導状態の不安定性 ほか)
著者等紹介
樺沢宇紀[カバサワウキ]
1990年大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻前期課程修了、(株)日立製作所中央研究所研究員。1996年(株)日立製作所電子デバイス製造システム推進本部技師。1999年(株)日立製作所計測器グループ技師。2001年(株)日立ハイテクノロジーズ技師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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