内容説明
BCS理論の提唱者の一人であるJ.R.シュリーファーが、自ら金属超伝導の微視的理論と、金属電子系に対する場の量子論をエレガントに解説した名著。緒論に続き第2章~第3章においてBCS理論(対形成モデル)とその応用を解説する。後半の第4章~第8章では多体問題に対する場の量子論の技法を導入して、常伝導金属から強結合超伝導まで、金属電子系全般を扱う上級理論の手法を明解に提示する。
目次
第1章 緒論
第2章 対形成理論(BCS理論)
第3章 対形成理論の応用
第4章 電子‐イオン系
第5章 多体問題に対する場の量子論の方法
第6章 常伝導金属における素励起
第7章 超伝導に対する場の量子論の応用
第8章 超伝導体の電磁的な性質
第9章 結言
付録A 第二量子化
著者等紹介
樺沢宇紀[カバサワウキ]
1990年大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専門前期課程修了。(株)日立製作所中央研究所研究員。1996年(株)日立製作所電子デバイス製造システム推進本部技師。1999年(株)日立製作所計測器グループ技師。2001年(株)日立ハイテクノロジーズ技師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Goro_Hujita
1
BCS理論に寄与した著者による本。理論構成が丁寧で、特にGreen関数による処方は分かりやすく纏まっている。楽しみながら読める本なので、他の超伝導関係の本で躓いた方は是非。2012/02/25
T2T3
0
いつもいい本を訳してくれる翻訳者には頭が上がらない。 内容だけれど、Green関数を用いた超伝導(BCS理論)の教科書。キッテルや多くの教科書での超伝導の説明とはだいぶ毛色が異なるので初心者向けではない。でも、理論物性物理の人は読んでおいて損はないと思う。Green関数の使い方にも慣れることができるし。
Shrn
0
初めて超伝導を学ぶ用本ではありません。 初めて超伝導を学ぶ&歴史的に有名な本でやりたいというなら、de-Gennesさんの本を勧めます。